第13話 反抗期

連休が無事に終わる。

怒鳴られ、怒鳴られ、時に陽気になり、ようやく終わる。


父親がこういう状態だと、子供も父親が在宅中は機嫌が悪い。

上の子は、まだ受験中なので我が道を行き、下の子は凄まじい反抗期。


この反抗期、正直本当に辛い…。

もう逃げてしまいたい、消えてしまいたいと思うことが多々ある。

下の子は、何故に自分が原因不明の病気になったのかという、凄まじい葛藤を全力で母親にぶつけてくる。

綺麗事ではない。

本当に病気が憎い。憎くて憎くてたまらない。


夫に相談することは…出来ない。

したくても、出来ない。

相談すれば、もっと悪化する。

夏休み直前、父親と下の子の反抗期が激しくぶつかり、下の子が夜中に裸足で警察に逃げてしまった。

全力で自我を貫く子供、それを阻止する夫。 

そして、とうとう出てしまった夫の暴力。

ケガはない。

勿論、その後一時保護。

母親である私は、その後一時保護解除に奔走した過去がある。


病気と共存する子供が一時保護になるのは、本当に心配だ。

逃げた警察署から児童相談所にパトカーで移動しますと連絡を受け、懇願して薬や医療器具を同行してくれる警察官に手渡した。

子供と話すことは認められていない。

明るくなりはじめた空の下、パトカーが小さくなっていく姿を見送った。

もう同じ事を繰り返さない為に、今日も耐える。


反抗期、誰しもが通る道。

1日も早い解放を願って耐える。



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