第12話
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高野京 |Lv,3
MP: 10
筋力:13
防力:7
敏捷:
魔力:5
精神力:100
スキル:酸lv2・咆哮・短剣術lv1・
固有アビリティ:「努力の形」
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詳しく調べてみたがどこにも書いていなかった。
ただ戦闘中、一体目と二体目のホーンラビットの速さが違っていた気がした。
「二体目のホーンラビットに【酸】が中々当たらなかったのは、このスキル持っていたからか?」
稀に、話で聞いていた同じ個体でも強さが違う時があるっていうのは、所有しているスキルが他の個体とは違うからってことなのかもしれない。
強さが違う個体について調べてみると、そういった個体は『特殊個体』と呼ばれおり、ほんとに極稀に現れるらしい。
一般の冒険者が手に負えない場合はギルドに依頼をして討伐する。
討伐をすれば知名度が上がり、更にダンジョン協会から多額の賞金が出ることもあるという。
特殊個体に殺される冒険者は少なくないという。
そのため、ダンジョン協会も手を尽くそうと頑張っているが、今のところ強い人に依頼を出すことぐらいしかできていないのが今の現状。
じゃあ特殊個体を鑑定して相性がいい人を呼んで対処すればいいのでは?と普通はなるのだが、鑑定持ちが鑑定をしても通常個体と同じステータスが表示され、対策ができないとのこと。
ただ、普通の鑑定以上のスキルが絶対にあるはずと世間では言われているが未だ鑑定を超えた鑑定スキル所持者は見つかっていない。
もしかしたら、持ってはいるが公表していないだけかもしれない、それかもうすでにギルドに囲われているかだな。
ただ、言えることは一つ。
僕は、特殊個体のスキルを手に入れることができるということ。
これに関しては確かな確証は持てないが、ランダムスキル取得なら通常個体からでも取得できるのではないだろうか。
体感早く感じただけっていう線もある。
鑑定を持っていればこの考察は伸ばすことができたが、持っていなければ全て憶測にすぎない。
思考の渦に流されそうになったが、ふと時計が目に入り、示していた時間は夜中の2時だ。
「....寝るか」
少しの間、興奮で寝れなかったが、気持ちを落ち着かせると直ぐに寝ることができた。
そして朝を迎えるといつも通りダンジョンゲートに向い、1階層の魔物は無視して2階層へと降りた。
降りた先でラビットフットの使用感を確かめることにした。
「【ラビットフット】」
体が軽くなったような気がした。
そして少しグロいが、足の血管がいつも以上に浮き出ており、足が少し熱い。
「...短パン履いてるときにラビットフットは使えないな」
ちなみにMPを確認するが今のところ減りは見られないのでずっと使えると思って走って移動していたがいたが、
「ぐッ!」
いきなり足に痛みが走り立っていられなくなる。
常時ラビットフットを使用することはできなさそうで、オンオフの切り替えが必要だと分かった。
周囲を警戒しながら地面に座り込み、走れる程度に回復したら探索を再開しようと思う。
「今回はボス部屋の扉だけでも見て帰りたいな」
そう言いながら数分、足を休ませる。
15分程度で回復したので3階層への階段に向かって歩き出す。
少し歩いたところでゴブリンに遭遇。
ゴブリンが持っている短剣と同じ短剣を構え、走り出しの瞬間にラビットフットを使う。
「【ラビットフット】」
スキル使用後、瞬時にゴブリンの懐に潜り込み腹に短剣の一撃を刺し込む。
それで消えることなくゴブリンが反撃しようとしてきたのでバックステップで下がり、ラビットフットを解除する。
「よし、足は大丈夫」
オンオフを繰り返せば長く戦えることが分かったのでラビットフットを使っている際の体の動きをじっくり試しながらゴブリンを追い詰め。
「じゃあな」
背後に回り込んだ後、スパッと首を斬る。
ラビットフットも強いが、それ以上に短剣が手に馴染んでおり、ゴブリンと真正面からの斬り合いになったとしても軽く流して倒せる余裕があった。
「短剣術様様だな」
自分の発言に少し笑いながら魔石を拾う。
出来れば替え用にもう一本ゴブリンの短剣が欲しいところだ。
「ん?」
前方から凄い量の足音が聞こえる。
遠くのほうで見えるのは初心者パーティーとその後ろにいる大量のゴブリンだ。
数はぱっと見10以上は居るな。
「まさかとは思うけど、こっちに走ったりしてこないよな?」
冒険者のルールとして他人に魔物を擦り付ける行為は違反行為とみなされる。
先頭を走っているリーダー格の男が僕と目が合う。
先程まで焦っていた顔をしていたのにも関わらず下卑た笑みを浮かべ始めた。
それは後ろに続く仲間にも伝染したかのように全員と目が合い微動だにしない僕の横を横切り「じゃあな荷物持ち。こんなとこに一人でいるお前が悪いんだ」と言い残し、走り去っていた。
「10体か....」
いけるか?と心の中で自問自答する。
少し厳しいかもしれないが勝てないことも無いと思った。
それに
「これぐらい勝てないと上は目指せないよな」
短剣を構える。
ゴブリンがこちらに走り込んでくるまでに精神を落ち着かせ全力で殺すと心の中で叫ぶ。
「うぉぉぉぉおお!!!」
ゴブリンの群れに向かい【咆哮】を放つ。
ゴブリンたちの防力に下げることには成功したが、臆することなく向かってくる。
「【ラビットフット】【酸】」
酸の球を作り出しゴブリンの群れの中に2個打ち込む。
前を走るゴブリンには避けられるが後ろに続くゴブリンには当たり、顔が溶けた二体のゴブリンはそのまま霧となり消える。
仲間が消えたことで足を止めたゴブリン。
そしてゴブリンが目の前の僕を見たときにはもう遅かった。
「三体目」
ラビットフットを使い全力で駆けていた僕は、一番前を先導していたゴブリンの首に短剣を刺し込み、そのまま横にいるゴブリンへと蹴り倒す。
仲間のゴブリンが倒れ込んで来たせいで身動きが取れずサクッと僕の短剣に顔を刺されまた二体ゴブリンが消える。
「四体目」
刺し終えた瞬間のラビットフットのオンオフは忘れずに行い、このままゴブリンを殲滅せんと、地を蹴る。
次々と消えていく仲間を見て逃げようとするゴブリンも現れたが、背を向けたゴブリンが生きて帰れるはずもなく。
「五体目」
たった数秒で起こった出来事だった。
そこからは何故かゴブリンが我武者羅に短剣を振り回しながら一斉に襲い掛かってきたので左手に垂らした酸を飛ばし、五体に付着させる。
ジュウゥゥ
溶けている皮膚と痛みで驚き慌てているところを丁寧に短剣を急所へと導いていく。
そして最後は一番後ろにいたゴブリンが尻餅をつき、
「グウゥガアァグゥ」
「何喋ってるかわかんないけどさ」
「俺のこと殺そうとしたんだ。殺されても文句ないよな?」
「ガッ....」
何かを喋ろうとし始めたゴブリンを無視して上から短剣を振り下ろす。
綺麗に真っ二つになった顔は霧となり消え、周囲には先程とは違い静寂が訪れ、地面には10個の魔石と短剣が2本落ちていた。
「ふぅ、短剣一本以外は売ろっと」
流石に疲労を感じて帰路へ着く。
「疲れたし、ボス部屋は明日でいいか」
そう言いながら自身のステータスを見て笑みを浮かべる。
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高野京
MP :
筋力:
防力:
敏捷:
魔力:
精神力:100
スキル:酸lv2・咆哮・短剣術
固有アビリティ:「努力の形」
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どうも、
「努力の形」歩みを止めるのは俺次第をお読みいただきありがとうございます。
良ければ星の評価とコメントを頂ければ、励みになりますので
気軽によろしくお願いいたします。
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