14話
陽side
「ん……」
目を覚ますとそこにはコリアンダーとハイドレンジアのみんなほぼ全員が集まっていた。
「おい!」
みんなを叩き起こそうとすると
「陽、目が覚めたのね?」
そこには縄で縛られていたお母さんがいた。周りを見渡すとトラックの中にいた。そして監視カメラがあることが分かった。
「大丈夫。監視カメラは解除してある。」
「え?でもなんで?」
「単刀直入に言う。これから私たちは殺される可能性が高い。私たちが不倫を突き止めた証拠、そして二人が隠した罪を隠ぺいするためにね。」
「くっそ……!武器も取られてるし、このままじゃ……!」
「大丈夫よ。あなたたちを殺させない。」
そういったお母さんの顔を今まで見たことのないような凛々しい顔だった。
「いい?お母さんの言う通りにして?」
夏穂side
「あいつら絶対殺してやる……」
「いいのー?だって奥さんとこどもたちも殺すんでしょー?」
隣いる月城さんはかなりやばい人だと思う。私は心のなかで笑ってしまった。
「殺して邪魔ものがいない世界で二人で生きようじゃないか!」
「もー!大好き!」
と私は月城さんを抱きしめる。するとたまたま目が合ったヤマトは目を逸らす。
「ちなみに捕らえた人たちの情報ですが、月城家、女優のセイラ、電機屋のロイ……」
「もー!そんなに言われてもわかんないからいいの!ね?月城さん?」
「そうだな。」
だけど私はこのことを蔑ろにしたことを後悔することになる。
ヤマトside
やっぱり、うちのお嬢はバカでよかった。やはり姉ちゃんのほうが上手だな。ちなみに俺はこちらの隠れスパイだ。だから茉莉花に情報を与えていたのも俺だ。
すると俺のバッジから音声が
「こちら準備完了です。」
「わかった。偉い人たちを集めたのはご苦労さん。配置も完了で配信もばっちりだよ。」
「お前もお嬢から離れたいもんな。」
「協力してくれてありがとうな。裏社会のナンバーワンの崇裕に虎も懐けるイチルに自衛官のレオン。」
「もう少しで着くから任せろ」
音声は切れ、お嬢のほうを見ると余裕そうだ。お嬢なんで目の前にいる敵に気づかない?そして月城さん……いやお義兄さん?なんで俺に気づかないんだよ。まあ、そうだよな?俺と会ったのは俺が小さい頃だもんな……。誰にも姉ちゃんは傷つけさせない。
「お、警察の車も見えてきたー!」
お嬢ごめんな。あれはお前たちの味方じゃないんだよな……。さぁ、裁きの時間だ。
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