9話

茉莉花side

あのあと2人は会議に向かった。私はハッキングしたカメラ映像で会議室を見るが

「崇裕、今日の会議に集まる人達の名簿を読み上げて。」

「はいよ、ちょっとまってて」

私はお父さんに崇裕と一緒にお父さんの好きなブランドのコーヒーを買ってくると言い私の仲間がいるコーヒー屋へと向かった。

「お待たせしました」

「さすがね。いつもありがとう……シゲ。」

「サンキュ、シゲ」

そうここはシゲの両親が経営してるコーヒーカフェ。お父さんはここが大好きで、私とシゲが出会ったのもここ。シゲはそのときまだ中学生に成り立てで店の外でリフティングをしていた。そのとき私はシゲに声をかけ、シゲは笑顔で

「いらっしゃいませ!」

と言ってくれた。だけどよく見るとシゲの笑顔は嘘に見えた。私はそのとき初対面ながらも

「あなた、嘘が上手ね」

と言うとシゲは笑って

「なんで?俺嘘ついてないよ?」

とリフティングを切り替え、ハットトリックを私に仕掛けようとしたが、生憎私は元サッカー少女でシゲのハットトリックが分かりボールを止めると

「しぐさだよ。耳を触ってるし、なにかあっの?」

するとシゲは震えながら

「なんでわかるんだよ……」

そのあとシゲが言ったのはもう少しで店が潰されてしまうこと。原因は闇金だと言う。私は力になってあげたいと思い

「ねぇ、あっち側の名前とかわかったりしない?」

「たしか……って言ってたような……」

私はその言葉にピンと来て急いで電話をかけた。

「も……」

「ねぇ!あんた本当にここの店潰すつもり!?」

「は?ちょ、話し聞けって……」

「あんたが私の婚約者だなんてもうイヤ!」

「ちょ、待って!どうした!?」

「どうしたじゃないわよ!崇裕!」

そう。ちなみに私と崇裕は婚約している。崇裕は表向きは警察だが、本当は裏社会を統一するヤクザのリーダー。なんで婚約したかってなるとそれは昔

「ねぇ!あなた大丈夫?」

そのとき私は中学生で崇裕は高校生。ある雨の日私は怪我をしている崇裕を見つけたかひろに傘を差し崇裕を見た。すると崇裕は顔を上げ

「お前……俺が……怖くないのか?」

「だって……あなたこんな状況なのに優しい目をしてるから……」

私は急いで崇裕の怪我の手当をして傘をあげて私は急いで雨の中を駆けた。次の日私はシゲの家のコーヒー屋に行き、パンケーキを食べているとシゲのペットの猫がたくさん私に寄ってきて可愛がっていると

「お客さん」

呼ばれたような気がして振り返ると猫がモフっと私の顔を目掛けて押し付けられた。すると隣から顔を出してきたのは

「あ!昨日の!」

「あの!俺と結婚を前提にお付き合いしてください!」

と言われ、私はとりあえず付き合うことにした。だけど一緒に過ごしていく中で崇裕との日々はものすごく楽しくて幸せで、崇裕は私をすごく大切にしてくれた。ヤクザでも1人の人間なんだと改めて考え直された。

話は戻るが

「私の行きつけのお店潰すだなんて……!」

「だから話聞けって!その店の名前は?」

ここまで感情が昂るのは久々のことだったけど崇裕は私に誤解を解こうとしていた。

「ホーセズネック」

「ホーセズネックねぇ……あ!これお店潰すのなしにできるわ。」

「本当に!?」

「あぁ。だから婚約しないはなしだな?」

「私のほうこそごめん。崇裕お願いね。」

そのあと聞いたが、崇裕のライバルの組がシゲのお店を狙っていて崇裕がその組を潰したことによってシゲのお店は守られ、今では私たちの仲間でもある。

「やっぱり……」

「この会議で罪の揉み消し、そして茉莉花のお父さんと松村大臣の娘との密会。」

「だけどねぇ……おもしろーいことが起きるわよ」

「こっちは準備OKだよ」

私と崇裕はニヤッとしてあるスイッチを押す。すると

「な、なんだ!?」

「なになに!?」

2人のいる会議室にガス(実はただの水蒸気)怪しい人が入った。実はこれは偶然手に入れた情報なんだよねぇ。

「2人に恨みのあるわるーい人。あとはよろしくね。」

その怪しい人は会議室で立てこもり、その後事件になったとさ。

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