5話

陽side

その日お父さんは帰ってくると違うズボンに履き替えていて、漏らしたことがなかったのようにふるまう。

「ご飯できたわよー!」

お母さんがそう言うとみんなでテーブルにつき

「んだよ、今日コロッケかよ。肉食いてーんだけど?」

とお父さんはお母さんの料理に文句を言う。お母さんのコロッケはひき肉も少し混ざっているからぶっちゃけ肉は食べれるんだぞ?って心の中でツッコんだ。コロッケというよりメンチカツぽいのが俺たちは好きだ。

「あら、じゃあお父さんはステーキあるからそっちを食べてください。」

お母さんはお父さんにステーキを渡す。しかし今回も下剤を仕込むとバレるのでなにもしないという指示だ。その夜お父さんは満足そうにステーキを食べた。

数日たったあと俺たちは組織での集まりで情報を交換した。

「私は浮気相手の情報を」

とお母さん

「俺は警察のほうからの情報を」

と智洋さん

「私は変装で夜の街のほうに行ってみたよーん」

と智洋さんの妹の沙耶香さやかさん

「俺は尾行を」

とユッキーさん

「私たちは浮気相手の家のほうを」

と俺と茉莉花

「私は芸能関係のほうで情報ゲットだよ!」

とセイラ

みんなそれぞれ情報をまとめた。

「浮気相手は松村 夏穂まつむら なつほ。歳はお父さんより16歳下。親は政治家。あの松村大臣の娘。しかも高3で俺たちと同じ学校……あのクソジジイ未成年に手だしやがって……!これはかなり手強い。」

と俺は呟いた。

「政治界のほうでもかなり有力視されてる松村大臣……」

「私が制裁を下したいのは娘のみ……」

とお母さんはかなり考え込んでいる。

「縁を切らせる方法ってないのかな……?」

とイチルがぽっと呟いた。

「「それだー!!」」

私たちはこのときにあることを思いついた。

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