第2話・チュートリアル
次の日、三花に昨日の事を話したら、昨日の俺と同じ顔をした。
「
そう言っている三花も、
たしか、小学生の時から、ちまちまとお金を貯めてたらしい。
「で、純は
「そうだけど?」
「まだやるゲームとか決めてないら?」
「うん、そうだけど?」
「じゃあさ、このゲームやってみりんよ!」
そして、放課後……俺は家に帰り、ゲームをロードしている。
三花が、言っていたゲームは
まあ、猫位にしか知識しかなく、ゲームの事はからっきしだ。
そんな事を考えていたら、いつの間にかロードが終わっていた。
俺は
気がつくと真っ暗な空間に出た。
すると、プレイヤーネームを入力する画面が目の前に現れた。
さて、どうしよう……
ちょっとひねった感じな名前がいいな。
うーん、
俺は入力画面にジンと入力した。
次に出てきたのは、種族選択画面。
すごい量の種族名が目の前を覆った。
上から順に人、魔物、悪魔、魔法使い等々……多いんですけど。
俺はどれにしようか悩み少し下を見たら、オススメと書かれた所があった。
まあ、どれでもいいし……押すか。
そして、そこを押すとまず始めに出てきたのは『あなたの好きなものは何ですか?』と書かれた画面だった。
その質問に俺は、猫と入れた。
次に出てきたのは『あなたの得意な事は何ですか?』だ。
俺は昼寝と入力、何故かって?得意な事が思いうかばなくてね!
そしたら、悪魔、魔獣、魔王の三つの選択が出てきた。
何か、敵キャラの王道が出てきたんですけど……
まあいいか、じゃあ……これにしよう。
そして、俺は
すると、目の前が真っ白になり、気がつくと広い草原に出た。
目の前は、きれいな黄緑色をした草、青々とした空ときれいな雲。少し遠くには、森と街が見える。
きれいだな……あれ?
いつもより、視点が低く感じる。
後から三花から聞いた話だが、このゲームは基本無料だが、キャラメイクが課金限定という、人によっては嫌なシステムが導入されていて、無課金だと
俺は自分の手をよく見ると。
手は、肉球みたいなのがあるがいつも通りの手だった。
その手で顔をさわると、顔全体は、毛に覆われている感触がし、ほっぺのところには、ひげが付いていて、触ると少し硬い。頭の方に手を伸ばすと、猫耳が付いていた。
「ん?」
恐る恐る自分の目で体を見ると、きれいに整った白い毛で覆われていた。そしてお尻の上、人で言えば尾てい骨のところには、猫の尻尾が付いていた。
「ええと……」
ようするに、今の俺は……
「猫になってるーーーーーーーーーーーーー!!」
そう驚きと興奮しながら、体中をペタペタと触って感触を楽しんだ。
おぉ……おおぉ………
そうしていると、背後から何が羽ばたく音がした。
「その体をお気に召しましたようで良かったです」
後ろを振り返ると、天使がいた。
天使といっても、背中の羽は黒く、頭の天使の輪っかは、機械で出来ていて、どちらかと言ったら、堕天使のようだった。
「こんばんはジン様、私はこの
ソールはそう言って、きれいなお辞儀をした。
「あ、ええと、こんばんは」
「はい、ではジンさん。あなたの好きなジョブを選んでください」
……え?ジョブ?
「まだ選ぶのがあるんですか?」
「あります」
ソールがそう言うと、俺の前に選択画面が出てきた。
え~と、剣士、魔法使い、などいかにもファンタジーにあるジョブが始めに出てきて、次には、村人、裏商人など、どうして作ったのかわからないジョブもある。
「細かい効果などは、そのジョブを長押しすると見れます。また、そのジョブの初期装備の動きを試したりもできます」
そして、画面をスクロールして悩み、試しに適当なジョブを試して数分、俺は……
「決めた、魔法使いにしよう」
ほぼ王道に近いのにした。
「では、次にそのジョブの装備をお渡ししますので、装備してください」
そう言うと、ソールはいきなり出現した空間の穴に手を入れ、装備を手渡しした。
「ぞうぞ」
「ありがとうございます」
さっきまでは、お試しを選択したときに自動で装備していたので、手渡しされたのをどう着るのかわからない。
現実と同じで、今着ている服を脱いで着れば良いのか?
そう思い、服に手をかけようとすると、ソールに止められた。
「このゲームでは、現実のように脱ぐという行為もできますが、今回はインベントリからの装備をしてみましょう」
その後、ソールに言われた通りにインベントリの操作を教えてもらった。
「この画面のを選択して、装備を押す」
装備を選択すると、俺の体が白い光に包まれた。光がはれると黒いローブを着て手には自分の背丈より長い杖を握っていた。
その姿をソールが、穴から出した鏡で見て一言
「カッコかわいい」
この言葉の意味を説明すると今の俺は二足歩行のかわいい猫、そしてカッコイイ装備、その2つがきれいに混ざったのを一言で言うとこれになった。
「気に入ってくれて何よりです、ではつぎに動作確認をします」
そうソールが言うと、周りの地形が変化しだして、出来上がったのは、大きな岩山が立ち並ぶ所だった。
「では始めます。私の指示に従ってください」
「は、はい」
それから、俺は言われた通りに全速力で遠くまで走ったり、岩山を飛んだり、現実だと無理な動きをしていると、だんだん体の違和感が無くなっていき、いつの間にか無意識で壁を蹴って、岩山を登れるようになるほどなっていた。
「すごいな……」
こんなの動き、アニメではよくやってたけど、俺も出来る日がくるのか……
「では次にジョブ操作の説明をします、ジンさんのジョブの魔法使いは、主に遠距離攻撃や補助などを得意とします」
「うんうん」
「そして、MPの消費が激しく初期ステータスで全て消費しますと、何もしないで全回復するのにゲーム時間で半日かかります。ですので、長時間探索などする際は、しっかりとMP回復のポーションを持つと良いです」
「は、はい」
「それから、魔法攻撃の距離ですが種族で変わってしまいシンさんの猫……もといケット・シーは、飛距離が最大で200m飛びます。それから…………」
そして、俺はソールから、長い説明を聞いていた。
まあ、スキップ画面はあったから聞いても聞かなくても良かったんだと思うけど……なんかね、聞きたくなっちゃて。
所々わからない単語はあったが、最後まで聞いたら説明のメモを貰った。
……最初からこれだけ渡せばよかったんじゃん!!
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