第3話
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『魅力無双』コミカライズ版 第7巻
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「なんかキテレツな登場の仕方したんだから強いのがお約束でしょ!?あんたも戦いなさいよ!ド変態!露出狂!」
異世界テンプレをイジっていいのは転移してきたキャラだけなんだお。あの
ドラゴンが火を吹いた。
うわー
ぎゃー
ぎょえー
まわりの兵士がばったばった倒れていく。
うわー出たー。ほのおの息の凶悪性能。全体攻撃か。
俺の方にも炎がきたけど、なぜか平気だった。自分の頭の上に白い文字で0と浮かび上がる。
え?ダメージ表示?
ゼロ?ほのお無効の属性スキルでもついてるのか?
まわりほぼ全滅に近いッス。痛そう。うぅ、怖い。
逃げよう。逃げるコマンド、ガチャ押し。ゲームセンターの台が向こう側のガチャ押しでぐらんぐらん揺れるぐらいガチャ押し。
『今は逃げられない!!』
そんな文字がうしろの空間にうかんでいた。
ギャーーーーー!!!
おそるおそる前を向けば、ドラゴンさんがこちらを向いてるッス
完全にロックオンでつ
赤髪の美少女戦士がなにかの呪文をとなえる。
地面にはいつくばってた兵士たちのまわりにみどり色の光がひろがって、みんな立ち上がった。
レベル高い!全体回復魔法!
エリアヒールってヤツか?
でも、ドラゴンさんは俺だけを見つめてます。ほのおの息でノーダメだったのがえらいムカついたみたいッス。
ガチィイイイン
ドラゴンさんの噛みつき攻撃
ほのおがダメなら物理攻撃てか!
死んだと思います。思いました。
でも、俺は温かくて柔らかいものを腕に感じてたのです
「強いんだか弱いんだかハッキリしてよ。ドラゴンの炎あびてノーダメージなのに、通常攻撃に無反応ってどんなアンバランスなステータスなの?」
美少女戦士は俺をお姫様だっこしてドラゴンの攻撃から守ってくれた
女の子の身体ってこんなに温かくて柔らかいものなのかよ。
「別に、あんたのために助けたんじゃないから。見殺しにしたらみんなの士気が下がるから助けただけ!」
ナイスツンデレ。
しかしファンタジー世界の女戦士ってなんでこんなグラビアアイドルのコスプレ姿みたいに露出度たっかいんですかね?
ほとんどヨロイの機能はたしてない気がするんでつが。胸と股間とアタマしか守ってないんですが。
そんな服装の美少女に抱っこされてる童貞ニートの気持ちを想像してみてくだはい。
バトルフィールドの外れまで俺を運んだ露出度過多の女の子。
「もう。弱いヤツは端っこに避難してな。わたしが守ってやるから」
もっと肌の柔らかさぬくもりに触れていたかった。
でも、それ以上に、それ以上に、シンプルな女体の気持ち良さなんかより。
赤髪美少女の言葉が胸にズバーンとささった。
『あたしが守ってやるから』
高校の教室で、可愛い系の女子グループたちから向けられていたのは常に
キモい
クサい
ウザい
リアルの女子からむけられるのは、そんな言葉ばかりだった
胸がぐおおおおおおおおおって熱くなる
「守ってやる?」
自分でもあきれるぐらい
「2020年代のネトウヨ日本男児なめんなよ」
俺、今、すごーくヤル気になってます
逃げ腰の兵士がいたので、そのお腰に下げた短剣を
どんなに防御力の高いモンスターだって、何回か斬りつけてれば1ポイントぐらいはダメージ与えられるんや。
そう堀井雄二せんせいから教わったんや。そうですよね?堀井せんせい!
大空に堀井雄二せんせいの笑顔が大写しになる(ご存命です)
ドラゴンに向かってかけていく。
「あ、ちょっと!あぶない!」
心配そうな赤髪美少女。
短剣を振った。
ドン!!!!
………………え?
振り返ると、あたり1面が
えぇーーーーーーーーーーーー!?
死んだら、即、
いや、そこじゃない!!
ギャオォオオオオオオーーーーーーーン
マジで心臓とび出た。ドラゴンが叫び、地響きをたててくずれおちる。地面によこたわると、そのまま白骨化する。
こっちは魔界村システム〜!!ひーグロい。
自分の頭の上に『あと3回』という文字がうかんでた。なんの数字だろう?行動回数か?あと3回俺のターンが残ってるってことか?
ていうか、これ、俺がやったのか?
赤髪の美少女戦士が、HP表示真っ赤っかの
「通常攻撃が全体攻撃…………一撃で一個旅団が全滅…………あんた、大魔王…………なの?」
そのまま、赤髪美少女は顔を伏せて気絶した。
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