「的の先」


アーチェリー部エース。二年生の先輩。今日も狙い通りの的ど真ん中。流石です。先輩。僕は一年生でまだまだ下手くそだ。でも。「大丈夫。先輩の弟でしょ。絶対に上手くなるよ」もうすぐ卒業する三年生の僕の兄も凄い選手。先輩見てて下さい。いつかど真ん中に当ててみせます。先輩のハートのど真ん中。



だんだん上手くなっている。流石、先輩の弟だね。「もう少しで真ん中当たりそうですか!?」あともう少し。一目惚れした彼の兄の心を射止めるためここに決めた。だけど射止めたのは先輩と同じ学年同じアーチェリー部の人だった。「次は先輩のハートの真ん中狙います!」後輩の瞳は的めがけてまっすぐだ。

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