【試される想い】3話

シリウスの部屋の中から、詩菜の悲痛な叫び声と泣き声が聞こえてきた。


俺は思いっきり勢いをつけ、部屋へと入る。


「うっ、、、うわ〜ん💦」

入ってきた俺を見た詩菜。

半泣き状態だった彼女は思いっきり、泣き出す。


俺は、詩菜からシリウスを引き剥がす。

「この娘に何をした!!」

睨むようにシリウスを見れば、不服そうな彼は、俺に向けて強い口調で言うのだ。


「何もしてねぇよ!!、、それより、、

詩菜をよこせ!!、、わからせてやる!!」


興奮気味なシリウスを見て俺は反論する。

「何をする気だ!! シリウス!」


すると毅然とした態度へと変わるシリウス。

「決まってるだろ! 俺の気持ち、想いを感覚から送るんだよ!!

だから、、、邪魔するな!!」


ウェルヴィン「な!、送るだと?

襲うんじゃ、、!!」


シリウス「はぁ?、、!

襲うだと?!、、んな事するわけないだろ!!、、、・・・・いや、、その手があったか・・・。」


俺は彼の腕を掴み睨んだ。

「冗談でも、許さんぞ!!」



詩菜「もう、、嫌だよ!、、

やめてよ!! リオンちゃんが、、、

いなくなるのに、、なんで、、こんな事するの!!、、シヴァ様なんて、嫌い!!」


シリウス「き、、嫌い、、だとぉ〜!!

あのクソ親父め!!

ある事、ない事、、でたらめ、、吹き込みやがって!!、、!」


詩菜「お父様は、悪くない!!

シヴァ様はリオンちゃんの夫なんでしょ!!、、!」


シリウス「だから、、違うって!

俺はリオンの夫じゃねぇよ!


俺の妻は、詩菜だ!!」


流石に詩菜の動きが静止した瞬間だった。

俺とシリウスが自分の相手など全く聞いた事もない詩菜。


シリウス「あ・・・」

自分で言ったものの次の言葉が出ないシリウス。


詩菜「私が・・妻?・・」

彼女の声は小さく、、頭の中でシリウスが言った事を整理しているかのように見えた。

そして、、思考が鮮明になったのか、いきなり小さな声は大きくなり、その口調は強いものになる。

「『妻』って・・なに?、、そんな話、、

聞いた事もないよ!!、、

でたらめ言わないで!!」


詩菜は、そう言うとシリウスの部屋を飛び出して行った。


そして、そこにいたのは父上様。


詩菜「お父様・・・・」


父上「詩菜よ。私の部屋へと来るが良い。」

父上様は、彼女の手を握る。

そして俺達に向けて一言放つ。

「良いか、お前達。

私が呼ぶまで待機しておれ!」


詩菜は、父上様に連れていかれ、俺達は居間へと移動する事に。


詩菜に自分の気持ちが伝わらない事が悔しいシリウスなのだった・・・

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