【試される想い】2話
「シリウス・・いや、シヴァよ。
そなたが真に詩菜を想う気持ちがあるならば、あの娘を納得させてみよ。」
父上様からそう言われたシリウス。
だが、彼の方が納得がいかない。
「親父様がでたらめ吹き込んだんだろ!!、、言うことがおかしいだろ!!」
シリウスの怒りは、止まらずだが、
父上様はそんな事には動じる事もなくだった。
詩菜は、シリウスと対面するのを避けるようになる。
そんな姿を見たシリウスは、しびれを切らしたかのように、自分を避ける詩菜を捕まえた。
詩菜の表情からは、辛そうな気持ちが出ている。
そんな彼女を見たシリウスは、いきなり言葉に出すのだ。
「詩菜、何か誤解をしている!
リオンとの関係は何もない!!」
詩菜「私、、、役目でリオンちゃんの代わりをするの!、、シヴァ様!、、リオンちゃんの所に帰らなきゃ駄目だよ!!
リオンちゃん、、居なくなるんだよ!!」
シリウス「詩菜、、!
リオンがどうなるのか、、知ってるのか?!・・」
詩菜「シヴァ様が好きな、リオンちゃんなんでしょ!?、、私のとこに来てる場合じゃないよ!」
シリウス「違う!!、、!
詩菜!、、誤解している!
俺はリオンと婚姻なんて結んでない!!」
詩菜は、もうパニックだった。
自分の考えも感情も負に占領された詩菜にシリウスの言葉など聞き入れる余裕などない。
詩菜の状態を察したシリウスは、とんでもない行動に出るのだ。
シリウス「たくっ!!、、仕方ない、、
詩菜、少し辛抱しろよ!!」
シリウスは詩菜を無理やり担ぐと自室へと消え去った。
その一部始終を見ていた俺と・・・
父上様・・・
「やれ・・・乱暴じゃのう。。
ウェルヴィン、シリウスを止めるのじゃ! あのままの勢いなら詩菜を襲いかねんわ・・・やれやれである。。。」
ウェルヴィン「お、襲うって、、そんな事あのシリウスがするわけないだろ?!、、?」
シリウスが、無理やり詩菜を襲うなんて事、、絶対にありえない。
詩菜を大事に想っている彼に限って・・・
だが、父上様は、恐ろしい事を言うのだ。
「ウェルヴィンよ。シリウスがあの娘に一目惚れした事、もう忘れたかの。
あの男の内にある熱はいざとなれば、
爆発的なものになる。
・・・良いのかのう。
手遅れになれば、詩菜は立ち直れぬぞ。」
ウェルヴィン「な!、、なんだと?!」
俺の体はとっさに動き出していた。
シリウス、彼は絶対にそんな事はしない。
だが、、、父上様が言うように・・・
もしも、そんな光景が目の前に・・・
俺は祈るような気持ちでシリウスの部屋へと急いだのだ。
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