【試される想い】1話
シリウスに妻がいると知った詩菜。
彼女の頭は真っ白だった。
そんな事はお構いなしな父上様は、詩菜に向けて、地球でのリオンとその周りにいる夫達の様子を見せたのだ。
父上「詩菜よ、この娘がリオンじゃ。
そして、その隣にいるのが、ジャン。
リオンの一番の夫であると言えるだろうの。」
詩菜「一番?・・・?」
父上「リオンは多数の夫を持つのだ。」
これには、驚く詩菜。
「リオンちゃんの代わりをするんだよね・・・シヴァ様・・・シリウス様も夫・・・
だから!、、そうなんだ、、
だから、あまり私の所に来てはもらえなかったわけよね・・・。」
ウェルヴィン「いや、そうじゃない。
リオンとの関係も違うはずだ。」
詩菜「違うって? 夫なんだよね?
と言う事は、、シヴァ様は、リオンちゃんが好きなんだよね?
なあんだ・・・・
私じゃないんだよ。」
俺は、どんどんと誤解していく詩菜を何とか戻そうとするも、彼女が聞き入れる事はなかった。
その一番の理由。
詩菜の中では、シリウスが中々帰って来ない理由の辻褄が合うからなのだ。
自分に向けられてきたシリウスからのものは何だったのだろう。
そんな事すらも考え始めていた。
俺は、こんな姿の詩菜を見た事がなかった。
彼女から滲み出るのは、発せられた言葉とは真逆な程の悲しみと寂しさ。
そして、シリウスに対する負の感情だった。
父上様は、そんな詩菜の感情など手に取るように理解するだろう。
シリウス・・・
・・・・・・・・
リオンと周りの夫の様子の映像を見てから暫くが過ぎた頃、シリウスが帰ってきた。
いつもなら、詩菜の喜ぶ姿が見られていたが、今回はやはり・・・
不穏な雰囲気な彼女だった。
何にも知らないシリウス。
詩菜に今まで通りな態度で接するも、詩菜はどうしていいのか、わからない様子だった。
不審に思ったシリウスが彼女に何かあったのかを尋ね、事と次第が発覚すると、
当然彼は怒りだす。
そして父上様の元へと出向く事に・・・
シリウス「やい!親父様!!
詩菜に、でたらめ吹き込んだだろ!!」
父上「何がでたらめなんじゃ、そなたとリオンは結びを交わしておるであろう。」
シリウス「結びの意味が違うだろ!!
ただの『縁結び』であって
『婚姻』なんか、、俺は結んでなどいないぞ!!」
父上「同じようなものではないか。」
あっけらかんとした表情な父上様に怒り浸透なシリウスなのだった・・・
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