【宇宙の中の地球】8話
俺と詩菜は、キム達家族と離れ、父上様の元へと帰って来た。
詩菜はちょっと寂しいようだ。
そんな彼女に父上様が言葉を掛ける。
「永きに渡り、ご苦労であった。
詩菜よ。どうであったかの。」
詩菜「来たばかりの頃の記憶なんてないけど。。私の家族だと思ってきたから。。
でも、なんの繫がりもないと知り、
正直傷ついたよ・・・
でも、そんな事は関係ないって。
育ての両親も兄であるキムも。。。」
父上「そうであるよ。 家族の繫がりとはそんなものでは語られん。
心じゃ。」
詩菜「うん。。。よくわかるよ。」
父上様は、ため息をつかれると、
「詩菜よ。暫くはウェルヴィンと一緒にここで過ごす。
そして、地球へとお遣いじゃ。」
詩菜は、地球と聞き胸がワクワクするようだった。
「地球!、、、行きたい!!」
父上「なんじゃ、知っておるようじゃの。 良き事じゃ。
良いか、詩菜よ。
ウェルヴィンと共に地球へと行くのじゃよ。
但し!
良いか。
ここからが、肝心な話である。」
詩菜「なんですか?」
父上「地球にも、一定期間である事。
誰に何かを言われたとしてもじゃ。
これは、遣いなのだからの。
良いな。
地球に永遠に留まるなど、
そのような事、絶対にあってはならん!」
詩菜「なんで、そこまで言うの?
理由でもあるの?」
父上「それはの、そなたの遣いの内容であるのじゃ。」
俺は神妙な気持ちで聞いている。
詩菜「どんな遣いなんですか?」
父上「それはの、リオンの代わりを一定期間する為じゃよ。
その為に、詩菜よ、そなたの今までの記憶を私が預り、そなたが誕生したあの時間へと戻ってもらう。
過去である、自分を補佐しながら、
リオンの代わりを一定期間じゃ。
良いな、一定期間じゃ!」
詩菜「お父様、記憶無くしたら、遣いもなにも・・・わからなくなります!」
父上「なに、そなたの魂こそが覚えておるわい。」
詩菜にはよくわからないようだった。
父上「おぉ、そうじゃ、リオンがどのような娘なのか、
また、周りの者達の様子を見るが良いな。
映像があるのだ。
ウェルヴィンよ、そなたも一緒に見るが良い。」
ウェルヴィン「な!、、リオンと周りの連中の様子・・・だと?
いや、、それは・・・」
父上「なんじゃ、シリウスの事を言っておるのか?」
詩菜「シリウス様?、、地球にいるの?」
詩菜は、シリウスを幼い時から慕っていただけに、地球での姿を見せるのが、、
俺には、嫌な予感がしたのだ。
だが、それこそが、この父上様からのあくどい意地悪な試練だとは知る由もないシリウスなのだった。。
父上様を見ればやはりな表情だ。
(嫌な予感しかしないんだが・・・・
詩菜が誤解するような事にならなければいいのだが・・・・)
祈るような気持ちな俺の事など父上様は、お構いなしに詩菜に衝撃な一言を告げたのだった・・・
「シリウスは、リオンと婚姻関係にあるのだ!」
それを聞いた詩菜は、唖然とし、頭が真っ白になった事は、言うまでもなくだった・・・・
✣✣✣✣✣✣✣✣✣
次回に続く・・・
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