【父上様が選んだ二人】4話

俺達は、父上様に呼ばれ、座るように促された。


シリウスは片時も詩菜を離さなかった。


そんな、詩菜はなぜか、シリウスの腕から出ようとする。

「どうしたんだ?詩菜。。」


詩菜は俺に向けて、両手を出し

「抱っこ、抱っこ」

その、表情は不安そのものだ。


父上様は、詩菜からの感情がわかるようだった。そして、俺達に話すのだ。

「子供とは、わかるものやもしれんのう。 自分がお前達から引き離されそうなのを。。。」


シリウス「なんだと!?、、どう言う事だよ!!」


「俺が悪いんだ。」

俺は詩菜を抱き抱えてやった。

すると親指を口にくわえ安心したのか、

スヤスヤ・・・・


俺は、詩菜の成長の停滞から始まった一抹の出来事をシリウスに話した。


シリウス「それで、、詩菜を何処かへやろってのか?!、、ふざけんな!!


やい! 親父!!


俺達が、詩菜の相手なんだろ!?

それなのに、なぜ離されなきゃならないんだ!!」


父上「ならば、この停滞している成長状態をなんとするのだ。


それに・・・お前達に話しておく。

詩菜の相手は、お前達だけではないやもしれぬ。」


衝撃的な事を言われたような気がした俺とシリウス。

「今なんと言ったんだ?、、相手は俺達だけではないだと?・・・?!


どう言う事だよ!!」


怒り浸透なシリウス。



これには、俺も反論する。

「俺達がこの娘の相手だって・・・

他にもいるって言うのか!!


そんな、、、詩菜が、、

可哀想だ・・・」


父上「何が可哀想なのだウェルヴィンよ。」


「そりゃあ、そうだろ!詩菜が歳頃になり、恋や愛を知って自ら好きな方なら、まだしも!

こんなに幼いと言うに、、、俺達だけでも・・・・」


父上「ウェルヴィンよ。 詩菜の中では既に始まっておるのだ。

お前と、シリウスとの関係がの。


詩菜の姿がそれを表しておる。

シリウスは勿論だが。

ウェルヴィン。

そなたにも親しみ、懐いておるではないか。。。


私が言う相手とは、先でリオンが駄目な時、リオンの相手を引き継がねばならぬと言う事じゃよ。」


これには、俺もシリウスも黙り込むのだ。。


リオン次第だと言うのか・・・


父上「私が預かり先を探しておるのは、

お前達の留守中に詩菜の世話をしてもらう者を探しておるのじゃ。」


シリウス「お世話・・・?」


父上「できれば、女性が良いかと考えておるのだがな。。。

良き女性が決まればお前達も安心して、仕事にも行けるであろう。。。」


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