第10話 必要な愛情・・・

これを期に、俺も関わる事に。


ただ・・・

どう接したら良いのか、、全くわからない。。


「なに、シリウスのように愛を与えれば良いのだ。」

なんて、簡単に言われる父上様。。



小さなヨチヨチと歩くこの娘を目の前に

どう接したら・・・

(困ったぞ・・・近づいて、、大丈夫なのか?、、泣かれでもしたら・・・


俺がパニックになるぞ。。。)


そんな迷う俺を傍目からただ見ている父上様。



そんな、ある日・・・

シリウスも誰も来ない時の事。。


俺は相変わらず、

このヨチヨチな詩菜をちょっと、遠目から見ていた。


詩菜はただ、歩きまわるのが好きなのか、興味を示した場所へと歩く。


勿論、転ぶが自分で立ち上がっては、

また歩くのだ。


転んでも泣く事はなかった。

両手を地面につき、上手く立ち上がるのだ。


「へぇ、上手いものだな・・・」

そんな事をポツリと言ったりな俺。


詩菜が俺に近づいて来る事もない。


暫く眺めていた俺。

(なんだか、、退屈だ。。)


次第に眠気がやってくる。。


うつらうつら・・・


すると、俺の顔を触る感触が。。

(ん?、、)

薄ら目を開けてみれば、

詩菜の手が俺の顔をあちこち引っ張っている。

そればかりか、着ている俺の衣装をめくったり、引っ張ったり。



気がつけば、、俺は、半分衣装がぐちゃぐちゃになり、肌が顕になっていた。


(おいおい・・・なんだ?、、

はだけて、、えらいこっちゃだぞ。。


興味があったのか??)


俺は詩菜の手を掴むと、

「こら!、、駄目だぞ!、、」

軽く言ってみた。。


初めて、関わった俺が恐かったのか、

泣き始めたのだ。


「おい、勘弁してくれよ、、、

こんなんで、、泣くな!」


必死に抱きかかえ、よしよしとあやしてみた。

あやし方なんて知らない。

でも、なんでか、、、どうしたら、泣き止むのかが、わかるのだ。


自分の本能に従い、ちょっと抱きしめてやったり。

揺らしてやったり。


すると、親指を口に入れ泣き止んだ。。

そして、、眠いのか、、

スヤスヤ・・・・


「ハ?!、、ハハハ!、、泣き止んだ。。

はぁ〜、、、、よかった・・・」


腕の中で眠る詩菜を見ながら、

自分の内側での異変を感じずにはいられない俺だった・・・

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