お約束満載が楽しすぎるドライブ感溢れるストーリー

なろうで連載していた頃から大好きなカスタム侍女がカクヨムにも!
私が石油成金だったら自分でアニメ化したいくらい好きな作品です。

藤原キリオ先生の大きな特徴は2つありまして、1つ目は疾走感。テンプレ来たと思ったら、面倒くさいところすっとばして結果とその余波にジャンプするのでとてもテンポが良いです。ゾンビ映画などで感染原因とか広がる過程とか分かってるから早く崩壊した世界から始めろよ!というあのストレスがありません。(あけちともあき先生とも似ています)

2つめはあまり類を見ない語り口で、三人称視点で主人公たちの像を浮き彫りにすることです。ビートルズでいうとShe loves youってやつですね。それでも主人公の心情がしっかりと伝わってくるのがさすがです。

カスタム侍女はその2つの特徴が大きく出た作品で、タグだけだとハーレムものに見えるかもしれませんが、どんどん増える個性的な侍女たちに「どうしてこうなった」と頭を抱える主人公の天丼が楽しく、いつまでも黒屋敷(主人公たちのクラン名)の冒険を読んでいたい、そんな作品です。

機会があれば「ぽいぞなー」や「百鬼夜行」などの他の作品も読んでください。それから藤原キリオワールドの集大成で現在進行形の「新米女帝」を読むともっともっと楽しめると思います!