陽炎
緩ませてなだらかになるふくらはぎ 波と波紋のあいだの影に
うまれたての水滴ぜんぶ抱きとめた温度のままに逃したかった
頂上へ ひかりを欲しがるものばかり梳かれて羽になる夕まぐれ
樹の叫びにからだをひとつ失えば灯しきれない森のむらさき
みずうみに言葉を似せて砕くとき翼のふるえは短調でくる
陽炎が果てるのは此処 つまさきに降り立つ朝のそれはしずかな
あなたから借りた蓮華のつめたさを孕みつづける 棘だとしても
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