第3話 神出鬼没な近藤さん
―――それから10分後、閉店時間の5時になった――
まさか近藤さんが来るなんて。
それにしても、近藤さん甘いもの好きなんだなぁ。
今度おすすめ聞きたいな。なんて...
それにしても今日はいつもよりお客さんが多くて結構疲れた~。
「ふぃ~(高い声)」、っと一息つくと、
「お疲れだね、清水君!」
ん?なんだ?後ろから近藤さんの声がする。
きれいな声...癒され...え?幻聴?なんで?どうして?
「あれぇ?...お~い。清水く~ん!」
混乱する僕の顔をヒョイッと覗く。
「わあ!かわ、じゃなくて近藤さん?」
「そうだよ清水君。川?」
「いや、なんでも。それよりもどうしてまだここに?」
「いや~。あはは!なんとなく?
ていうかこのお店、清水君の家だったんだね?」
「そうだよ。あっ、そういえばあのパフェ食べきれた?」
「うん!ばっちし完食したよ~。いや~、甘くて美味しいね~あれ」
「近藤さんって甘いもの好きなんだね」
「うん。甘いものはすごく好きだなぁ。」
「実は僕も好きで、近藤さんのおすすめのスイーツある?」
ついノリと勢い言ってしまった、聞いてしまった。
が、お疲れの灯馬君(の脳)は気付けない。
「えぇっとねぇ...駅の近くにある和菓子屋”さくら”の餡蜜かな~
それから学校の近くにある洋菓子屋”
ミルクレープも捨てがたいなぁ」
「すっごく美味しそう。やばいお腹減った...」
ぐぅ~~とお腹の虫が唸っている。
「あはは。あのさ、また今度食べに行こうよ。一緒に!」
「うん。行こう!」
近藤さんは少し悩むように間をあけていたが、話し出した。
「...はい!じゃあ連絡先~。RANEでいい?」
僕はポケットからスマホを取り出し、連絡先を交換した。
「じゃあ、また連絡するね~」
「うん。ありがとう!」
近藤さんは帰って行った。
「お兄ちゃ~ん!お腹減ったよ~うぅぅ」
「ごめん、今作るよ~」
――さ~て、今日の献立は?――
味噌汁に鮭の塩焼き、ご飯。可愛い妹のリクエストだ。
さて、千恵よ。ご飯ができ...ん?ちょっとまてよ?
よく考えたら女子と連絡先を...ん?ちょっとまてよ?
今度一緒に食べに行く?
今日、僕の脳は過重労働(思考停止の多発)でお疲れだった。なので、
「千恵~!ご飯できたよ~」
答えはこう。僕は考えることをやめた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
お疲れの脳には糖分です。
2人でしっかり補給してきてね~
3話は短めになりました。ですが、文字が多いので書体はゴシック体推奨です。
さて、お気に召していただけたら♡や★で応援よろしくお願いします//`~´//
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます