綺麗に犯された

星が綺麗すぎて

どうにかなってしまいそうな夜に

透明で儚いものだけ求めて

帰り道を遅らせる


幸せか不幸せかでいったら

幸せな方だと思うけど

物足りなくて 満たされない僕がいて

頭を抱えたくなる

どんなに突き詰めてみても結局

ひとりごとで消えてゆく

それは遥かと彼方をちょうど二等分したみたいに

奇跡にも似て 綺麗なものにも似ていた


詩的に侵される僕の思想

あんなに光る満月も 星座に交わろうとしないあの星も

愛されそうで愛されずにひとりっきり


ひとりぼっちとふたりぼっち

夜の一瞬の慈悲で

陰り霞み離れた所へ帰される

出会ってしまったからには

別れの言葉を口にする

またねとさようならを


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