今日も私は救われない

途切れた想いを残して

選ばれなかった世界で

一人生き残っていた


選ぶという行為にはどうしたって

寂しい理不尽がつきまとう

選ばれなかった一方は救われない

それがかつての世界の常識であった


そんな遠い昔話を語っては涙を流してしまう

悪い癖が出来てしまった

もう誰も涙を拭ってくれる人はいないというのに


応えること無く

冷めきった天使のいない世界に

過ぎ去った不器用な日々を馳せて

拙い願い事を口に出す

私はただ笑顔が欲しかった

何かを得た気になりかった


人が

天使が

いない世界で今日も私は救われない


 

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