第5話
それからの私達の人生は悲惨としか言いようがなかった。
恋人達は家族と縁を切られただけではなく婿入りした家からも離縁を言い渡された。
そのおかげで恋人達の実家の両親と婿入りした家は家畜落ちを免れたが、公爵家の乗っ取りを企んでいたと、嘘か本当か分からないが世間ではそのような噂が広がっている・・・らしい。
これも嘘か本当か分からないが、その噂に耐え切れなくなった恋人達の実家と婚家は他国へと引っ越したらしい。
それはまだマシな方で両親と三人の姉、恋人達、そして私と恋人の一人との間に出来た娘にはシナモン様が立て替えていた金と慰謝料を支払う能力などあるはずがないじゃない!
『出来ない』とシナモン様に訴えたのだけど、契約違反したのだから払わなければならないって聞く耳を持ってくれないの!
酷いと思わない!?
シナモン様に対して文句を垂れている私達に、私と恋人達が住んでいた屋敷で働いていた執事とメイドの一人が金貸し業者を教えてくれたの。
私達は執事とメイドが教えてくれた金貸し業者にお金を借りてシナモン様に払ったのだけど・・・実は二人が教えてくれた金貸しってトイチというオチつきだった。
金貸し業者から借りたお金を返す為に私達は鉱山で働いた。
だけどトイチだから鉱山で働いても働いても借金は減るどころか増えるばかり。
遂に金貸し業者に借りたお金を払えなくなった私達は・・・家畜を意味する動物の焼き鏝を押されて家畜落ちとなった──・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます