第二章 第2話 めんどくちゃい

「グゴおぉぉぁ!」

「ワイバーンだ・と・・」

そんな強いの?そのワイバーンってやつ。

<<スキル鑑定<極>を発動します。>>

名前:ワイバーン(従者) 魔物:中級

年齢:120歳  Lv22

スキル

<火炎魔法<中>> <風魔法<小>>

・・・・・・・・ざっこ。ただ長生きしてる動物じゃねぇか

この世界の人間たちが弱ぇからみんなこんなに驚愕してんの?異世界っていうからもっと期待してたんだけど。

「は、早く国に報告して騎士団を呼べぇぇ!」

そんなになん?

「はぁ〜そんなに目立ちたく無かったんだけどな〜」

正直いってめんどくちゃい。せっかく門潜れるのに邪魔されたくないし、倒すか。

シュン

素材は高く売れそうだから<うさぎキック>は使わないとして、

普通に腹蹴ってみるか。

バゴおおおぉぉん!

「グゴォっホォ!」

やべーLv103の威力やべーこんなん俺もしらんて、

またスキルで<制限>かけとかないと周りに被害が出るなこりゃ。

「すごいっ・・・!」

「国の騎士団も出動しないとでも倒せない魔物を蹴り一発で・・・」

「っけそんなんで盛り上がってんじゃねぇ、どうせ偶然だろ?どうせよぇぇんだから」

実力で倒したのにそんな事言われるとちょっと頭にくるな。

鑑定したろ。

<<スキル:鑑定<極>を発動します。>>

名前:ベルマイク  人族  性別:男

年齢:21歳  Lv25

奥義

<エネルギーブレード>

へぇ〜こいつも奥義があるのかどんなんだろう?ちょっと見てみたい。

「ちょっとぉ!その言い方はないでしょ!」

キャロライナさんが行ったか・・・・

おっと周りがザワザワして来たな。

Lv25と微妙に高いが、多分スキルとかでカバー出来るから何とかなるだろ。

「はぁ?お前に何が言えるってんだぁ?」

「言えますよ・・・・あなたはワイバーンが出て来た時何をしてましたか?まぁ野次馬感覚で見てただけでしょうね、でも私のマスター、マルス様は進んで魔物討伐に向かいました。この時マルス様が倒してなかったらどうなっていやでしょうか?門は壊れ大騒ぎになります。あなたの行動からすると、どうせ後々自分で倒して地位でも上げたかったのでしょう?」

すげぇめっちゃ喋っとる喋っとる、元馬って分析力たけぇ〜。

「なっ!?」

図星だな。

「図星ですね」

「そ、そういや君可愛いねぇー俺の女にしてやるよ」

「すみません私には想い人がいるんで」

ふーんいるんだ、結構初耳誰、なんでろそれ(※注、この人です。)

「へぇ言う事聞いてくれないんだぁ〜じゃあ教えてやるよこの世界には強いやつが上に立つってことをなぁ!」

「あーあまた女が人として消えるな」

「私達は狙われなくてよかった」

そんなひどいんだこいつ、

女性に剣を突き立てるとはとんだ外道だな」

「マッドウォール!」

ズバァン!

「ぐほあぁ!」

「雑魚がイキがんな」

うわーキャロライナさんが怒ってるー初めて暴言吐いたとこ聞いた。

「っく俺にこの技を使わせるとはなかなかのもんだぜ」

「まさかドラゴンをも傷つけるあの技を使うのか!?」

「みんなー逃げろー!」

まだ一発しか殴られてないやつが言うことかそれ。(殴られたというか殴られにいった)。

「お前も逃げた方が身のためだぞ!」

「ああ、分かった」

「騎士団直伝の秘技を味わせてやるよ」

シュオォォ

うーん魔力が剣心に集まっているような・・・

「奥義<エネルギーブレード>!」

成程ね魔力を斬撃化した物っぽいな、

さぁキャロライナさんはどんな手を取るかな?

「おっと」

お、避けた。

「ははっそれは避けるようじゃ意味ねぇんだよ!」

斬撃は軌道を逸らしてまた向かって来たか。

「そういうことですか・・・・・」

「俺にはむかったことを後悔するんだな!・・・・?あれ?何故当たらない、何故こっちに向かって来る!」

これは結構見所があるな。

「やめろ、やめろぉ!」

ドゴオオォォン!

「うぎゃぁー!」

あいつの目の前寸前で<天翔>を使いこなしてるのか、すごいなぁ

俺は自分のスキルの内容さえ分からないのに・・・

「行きましょうかマルス・・・・・様?」

「マルスでいいよ、行こうキャロライナ」

「「「・・・・・・」」」

やっぱ今まで逆らえなかった存在がこうもあっさり倒されるとみんな静まり返る・・か。

俺は周りが感嘆の声をもらすなかワイバーンの素材を切り落としている時(解体の仕方は詳しく知らない)謎の黒幕が動くのだった・・・・

「ふ〜ん」

♢♢♢

「くそっ!あんなことにならなければ自分の地位をあげられたのに!」

ベルマイクは路地裏で壁に這いずりながら歩いている時そうつぶやいた。

「あいつが・・・憎い!」

「そんなに憎いですか?」

「っ!誰だ!」

俺はとっさに警戒体制をとった。

「そんなに警戒しないで下さいって私はあなたに協力しようと思って来たんですよ」

「は?協力だと?」

「私の質問に答えて下さい」

「何でお前の質問なんかに答えなきゃいけないんだ!」

「答えて下さい」

「くっ」

ビリビリビリ

なんて圧力だ、まるで悪魔と相手をしているようだ・・・・・

「・・・・分かった」

「これで交渉成立ですね、じゃあ問います。あなたはマルスという男が憎いですか?」

「憎い!」

何故あいつの名前を知ってるかはしらねぇが俺は今こいつに拒否権はない。

「マルスを殺したいですか」

「分かりました、それでは今から私が呪文を唱えるとあなたは急激に強くなります」

そうかあんなやつを殺せるなら気分が良い。

「おし!じゃあ唱えてくれ」

「耳元借りますよ・・・・・ゴニョゴニョ」

・・・・・・・・・

「なんともーーーーうぷっ!」

ボコッ!

「ブッ!」

ブチブチブチブチィ!!

「・・・あ・・・がっ・・・」

バサッ

「う、ウオオォォッKGNF!!」

「うんうん良い眺めですねぇ〜」

「ニクイニクイニクニクイニクイィィィ!!」

「ん〜完全に我を失ってますねぇ〜」

「それじゃあ憎きものを殺しに行きましょうか!」

















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