第129話 死闘の末に
邪眼により多大なダメージを与えられたアポリュオン。
神相手では流石の闘神も簡単にはいかない。
がしかし、武王ヤハウは目を疑う光景を目にする。
「
アポリュオンの体を煌めく緑色の風が包み込む。するとみるみる傷ついた体が回復していき、満身創痍だった体が全回復した。
「やはり厄介な力だな。主人とやらを殺さねば貴殿のその力は無くならないのだろうな」
「そうだな。主人の力は主人のモノ。我は借り物の力に頼る力無き存在だ。だが、故に主人をこの力で護るのが我の存在理由なのだ」
「騎士道というやつか。であれば冥府の騎士よ、次の一撃に全てをかける。受けてみよ」
「我も本気を出そう。我と主人の力を合わせ、貴様を打ち滅ぼそう」
天に立ち昇る神気と魔力、闘気、覇気を受け、観客や闘技者、大会スタッフなどは一部を除いて、皆が気を失った。
「旧神の力を見よ。
瞬間移動に見紛う程の移動速度。
アポリュオンの背後を取り、全ての力を拳に纏わせた。螺旋状の気はグルグルと高速で回転し、金色に輝いている。
当たれば必殺。
神であろうと魂ごと砕かれ無に帰す。
「見事よ」
拳は巨大な剣に阻まれる。
振り向く事なく、武王の全力を受け止めた。
「これは使いたくなかった力だ。主人のモノを我なりに自分の力にしたものだからだ」
「なに!?」
「地獄の王すら跪く。恐れ慄け」
「ぐっ」
あまりの圧力、気におされ、瞬時に距離を取る武王。全身に汗をかき、脳が体が全力で警鐘を鳴らす。
「
一振り。
世界が裂け、次元が歪み、武王ヤハウは真っ二つに切り裂かれた。
「み、ごと」
巨大な体は満足そうな顔で地へと倒れ伏す。
武王ヤハウに背を向け、
「強き武神であった。昔に出会っていたならば良き友になっていたであろう」
勝者、アポリュオン。
これにて武王との戦いは終わりを迎え、武王国は平和に樹国の手に落ちると思っていた。
「良いモノ見つけた」
武王の死体を吸収する呪天使、吸血鬼のエイン。
「くはーっ。うめぇ、全盛期を超え、今やっと私は復活したのだ!!!」
厄災の神を吸収した
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お久しぶりです作者です。
武王編はあと少しで終わりです。
アポリュオンは結構お気に入りのキャラで、和の国日本をイメージしたキャラですが、対極的に騎士という西洋のイメージも含めています。
仁義と騎士道。
通ずる所ってあるんですよね。
話は変わりますが、
幹部達はヴァルトメアの地獄の力を皆が持っています。
冥界と地獄は異なるのが私の見解で、同一視も出来るとは思いますが、地獄は冥界の中でも特にやばい系の領域にしようというのが私の考えです。
神に対して地獄の力はとんでもなく危険な力というのがこの物語の肝になるかも?
更に話は変わりますが
今後の展開として、武王国編が終わり、色んな国に招かれます。
ヴァルトメア達の気分で滅びる国もあるかも?
そこでざまぁしようと思います。
あっ、次回からいよいよヴァルトメアの登場になります。
と言う事で今からアオリイカ釣りに行ってきます。
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