第60話 悪逆非道の樹国建国宣言1
はい。俺くんです。
本日は、この世界【フラワーデリア】に存在する国に樹国建国を力を以って、或いは、その有用性であらゆる国を依存させ、圧倒的上から目線で宣言するつもりなんだよね。
まずは、大帝国シュテリケ。
この国は潰すのは確定だね。
弱者救済は神の役目だけど、それ以外の国民は知らないよね。なんたって侵略国家だし、その侵略に賛成だからその国に住んでる訳だし。
正直に言うと波乱を生む国は邪魔なんだよね。
うちは侵略じゃないから。
あれだから…………………………樹海、樹林………………蹂躙国家だから!!
はいそこ下らないとか言わない。
今言った人!! 寄生させちゃうから。とびきりにやばい
まぁその他の国は追々かな。
まずは偵察させなきゃだし、今のところ魔導国もドワーフの国も偵察した感じ様子見ムードだしね。
エルフちゃん達は大帝国シュテリケに敵意ムンムンだし、幹部達もそろそろ暴れたい感じだし、やっちゃおっか大帝国シュテリケ潰し。
大帝国っていうくらいだから人口なんて桁違いに多いし、領土もめちゃくちゃ広い。
そのせいでエルフィアなんて領土と呼べる程に無かったもんね。
北海道くらいの面積を持っていた樹海は今や聖皇国を飲み込んで、やっと日本国の本土くらい広さになった。
でも結構日本って広いんだね。
地図ではメルカトル図法のおかげ?せい?で小さく見えるけどね。
領土的には国といっても差し支えないから、独断で国にしよう。
一応各国に周知して、歯向かうようなら…。
多分だけど、何ヶ国か拒絶すると思うのよ。
だったら良いよね? 試しても。
新しいアイデアをね。
くはっ。楽しみだねぇ。
狂気的な笑顔で独り言を呟くヴァルくん。
✳︎
大帝国シュテリケ。
謁見の間では、宰相含め帝国を支配する貴族達が皇帝へ愚かにも進言していた。
要点は
•樹国なる魔物の国が建国宣言をしたこと。
それを認知すること。
•友好国には恵みを敵対国には絶望を与えること。
•領土には不可侵であること。
•樹国への侵略行為には徹底的に反撃し、許しは与えないこと。
•エルフ•ダークエルフは樹国へ帰属し、また、現在奴隷となっている者に関して、直ちに解放し、樹国へ引き渡すこと。
•自由貿易協定を締結すること。
この声明を各国へと周知徹底した。
そしてこの内容は大帝国からしたらとんでもない話。エルフ•ダークエルフを攫って皇帝への献上品として贈っている数はどれだけいることか。
その美しさに現皇帝は何百人と囲い、身の回りの世話をさせているのだ。
中には皇帝の有り余る性欲をぶつけられている者もいる。プライドの高いエルフの事だ。絶望し、隙を見て逃げ出そうともするが、奴隷の楔による支配でその夢は叶わない。自害もできず、日々現実を悲観し自我を壊した。
そして皇帝ザインはそんなどんな非道なことをしても良いお気に入りの人形を取り上げるなんて言語道断。即刻、樹国なる魔物の群れを討ち滅ぼすことを決めた。
集めた皇帝派の貴族に命令し、剣聖ヴァンと同等の存在である【帝国十二聖将】に、軍を率いさせ樹国への侵略する旨の計画を企てた。
皇帝【ザイン•エル•シュテリケ】
この男の最後の命令になる事を彼等はまだ知らない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます