第40話 樹海の国を作りたい

 はいどうもーまさとくんです。

早速ですが、聖皇国も飲み込んじゃったので事後説明とこれからの事を考えようと思います。


 まずは聖皇国から。

何か色々腹立ったので植物ちゃんで侵食してあげました。


 使ったのはコレ。

オリジナル植物【悪と憎の樹食】。


 こいつは悪意と憎しみを糧に無限に成長し、圧倒的な物量で飲み込んでいくだけの植物。

勿論、邪神ちゃんの憎悪を利用したよ。


 そして、もう2つだけ。


【非情花】

これは、人間の内部に寄生し、穴という穴からバラ科の花を咲かせ、花粉を飛散させ、感染の様な現象を起こし、寄生を繰り返す。


【濁愛の菌床】

歪み濁った身勝手な愛情を糧に成長し、寄生する。寄生主を乗っ取り、その体を菌床の栽培に利用する。急速に成長し最終的にキノコとなる。


 結構エグい植物ちゃん達を応援してました。

やっぱり良いよね植物ちゃん。

あのおバカさん達と違って言うことを忠実に聞いてくれるから。


 樹海から放出され、聖皇国を飲み込んでいく。あとは植物ちゃんが勝手にやりました。俺くんは何もしてません。


 という事があって、聖皇国は無事に我が樹海の領域となりました。


 国を飲み込んだので、なら国を作ろうという案に至った訳ですな。


 本拠地を【蠱毒の樹海】から聖皇国の皇城へと移そうかな。

なんかかっこいいじゃん。樹に囲まれ飲み込まれた皇城跡なんてさ。


 だって今なんか自分で作った木製の大きめの家に住んでいるだけよ?

なんかロマンがないじゃないの。


 ということで移動しまーす。

座標は分かるので、転移しまーす。


 一瞬で移動したまさとくん。


 「おぉおお。えっぐ。国民ちゃん花咲いてんじゃん。みんな綺麗だよ♡」

 

 木々に飲み込まれた皇都に感嘆するまさとくん。人間の頃の感性はなくなったとみえる。


 「じゃあそこら中に樹があるのも変だから、整理してみようか」


 人差し指をフリフリすると木々は勝手に綺麗に整頓されていく。


 自然溢れる土の地面、民家を元に木製の家へと変わり、全てが美しいおしゃれな皇都へと作り変える。


 人間が住め、動物にとっても最高の住処となり、神が住む神聖な領域だと感じられる空気が存在する。


 「うん。さっぱりしたね。とりあえず従業員が欲しいわ」


 【ウッドゴーレム】

木製のゴーレムであり、魔力をエネルギー源として動く。マスターの命令に忠実であり、丈夫で力持ち。


 「君らは近くの魔物討伐と元聖皇国全域の瓦礫の掃除。数千体も居れば楽勝だよね」


 種をパラパラと地面へと落下させ、数千体規模で作り上げる。


 「はい、いっといで〜」


 ガシンガシンと音を立てて歩き出し、作業に取り掛かるゴーレム。


 それを見届けて満足そうに皇城へと向かう。


 皇城にはでっかいキノコが居た。

フシューフシューと胞子を飛ばしている。

聖皇国の聖女であった。


 「でか……」


 あんまり興味無さそうに感想を言うと、でっかいキノコを右手で粉々に吹き飛ばし、風属性魔法で外へと排出した。


 「まずは掃除だな。おーいゴーレムぅ」


 ゴーレムがピカピカになるまで掃除する間に木製のベッドでゴロゴロとするまさとくんであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る