第3話

 無事長男、万寿(のちの頼家)は生まれた。それに、次女の三幡も生まれた。

 さらに、鎌倉幕府が誕生した年、次男、千幡(のちの実朝)が生まれた。

 お祝いムードに包まれた幕府だが…

建久10年。頼朝は、落馬して突然亡くなってしまう。※1

享年53。

「「「「…父上っ………」」」」

「頼朝様…私や子供達をっ…置いていかないで…」

(まさか…義経殿や安徳天皇の祟りでは………)


その悲しみも背負ったまま、頼家が第二代将軍に。

-しかし。

頼家は政治に全く関心がない。そもそも武士の「土地」の大切ささえ分かっていない。そんな中、明らかに彼は蹴鞠に夢中。鎌倉幕府の危機かも、と思った政子は、頼家から政治の実権を奪い、自分と政子の決めた13人で政治をやる事に。

しかし、頼家はそれに腹が立った。梶原景時らが頼家を批判した者を告発…するはずだった。

景時は逆に鎌倉を追放され、頼家の妻の父親、比企能員は一族もろとも滅ぼされた。頼家も出家させられ、幽閉。

「…あれでよかったのかしら」


そして、次は実朝(かつての千幡)が将軍に。まだ12歳であった。

時政は、

「そなたはまだ幼い。私が政治のことを教えよう」

と言い、政治の実権を握った。すると、時政は乱暴な政治を始めた。

「最近の父上の振る舞い…酷すぎます」

政子の弟、義時が言う。

「ほんと、そうよね…」

「しかも、噂によると、父上は実朝様を暗殺しようとしているとの噂が…」

「!?実の孫、実朝までも!?」

こうして、時政は鎌倉を追い出された。


実朝は出世し、武士としては初の右大臣(但し、平清盛は太政大臣になっている)になった。

しかし…

「うわっ!?」

頼家の子、公暁に暗殺された。

「そんな…実朝まで…」

こうして、鎌倉幕府の源氏将軍はたったの三代で終わってしまった。













原因は諸説あり。このシリーズでは落馬を原因としているが、病死説も。

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