第4話
双子の少女たちが出で行った後の応接室。
そこには一人の魔法使いが茶を嗜んでいた。
月明りに照らされながら優雅に茶を嗜む彼の姿は、何人であろうとその美しさに魅せられるだろう。
ティーカップを静かに置いた彼は、深くため息をついた。
「この村はもうじき、残酷なはやり病に侵される、か。あの子たちも、その餌食になってしまうなんてな。世界は残酷だ。人間という小さな力では、抗えない運命がある」
彼はうつむき顔が影となっているため、表情が読み取れない。
「せめて、このひと時でも幸せに過ごしてほしい」
彼が見た少女たちの後ろ姿は、とても眩しく輝いて見えた。
幸せと幸せの花 蒼下日和 @Azure07
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