折れろ。(3/15一部修正版)
「2世?!」
あはははと不気味な笑いが響く。
「父の名前を語るなぞ、どこぞの馬鹿か。」
「舐めないでもらおうか。モルドレッドッッー!」
僕はモルドレッドに剣を構えつつ突撃をする。
「聖剣を使えるとしても、使った事のない人間が使いこなせると思うなよっ!!」
モルドレッドがはぁと息を吐く。
「解放。モルドレッド。」
剣が青く、蒼く、染まる。だが、剣は収束され、放出されることなく、剣に留まる。
「折れろ」
そう呟き、クラレントが聖剣に向かって振るわれる、渾身の一撃。
この剣を食らうとまずい。
本能がそう、判断した。
だが、聖剣で受けるしかない。
時間的猶予なぞ存在しない。
「おらぁぁあぁぁあ!!」
ガキィイィィイン
その衝撃波と音によって、地面が裂かれる。
吹き飛ばされそうなのを必死に堪える。
すると。またモルドレッドがはぁと息を吐く。
「馬鹿が。」
「折れろ」
「ぐぅうぅう...!」
その言葉の度に剣の重みが、一段と強くなる。
モルドレッドは聖剣を折る気なのか...!
「アーサー2世っ!」
エクスカリバーが叫ぶ。
「聖剣を解放して下さい!モルドレッドと同じ言葉を言えば良いんです!今のあなた様になら出来ます!」
いつの間にか貴公からあなた様となっている。
今はどうでも良い事だ。
「解散っっ!聖剣!!」
モルドレッドと同じ言葉を聖剣に変える。ただ叫ぶ。心の限り。
そして。
聖剣は銀色に輝いた。まるで、星のように。
「...!」
モルドレッドは目を見開き、驚いている。
「あんた、まさか...?」
その次の言葉は聞こえなかった。聞こえたのは、自分の叫び声だけである。
「エクスっっっカリバーぁぁぁあぁ!!!」
モルドレッドは少し押されるが、ふっと笑い何か呟く。
そして、自分から引いた。俺の渾身の一撃は通用しなかったのか。
聖剣の銀色の輝きが失われ、モルドレッドのあおい光も無くなっていた。
「こっちが押していたから良かったが、まともに勝負していたら、結構キツかったな。」
そう言って剣を収めて近づいてくる。
僕は安心出来ないので、モルドレッドに対して、再び剣を構える。
「安心しろ。戦わないさ。実力が分かったからな。」
そう言って握手を求めてきた。
アーサー王、モルドレッドの事が、よく分かりません。
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