第13話 レンの赤ちゃん?!
あたし、カールと一緒に過ごすようになってから三か月が過ぎたわね。
今じゃあ、カールといわゆるラブラブ?と言えるようになってきた。カールは結構、積極的だ。あたしに鳴いたり、魚を持ってきたりする。
トレーナーさん達はぬるい視線を送ってくるけど。まー、恥ずかしくはあるわねえ。
けど、ロロやマミは寂しい思いでいるだろうし。たまには、一緒にいてあげようかしら。そう思って、二頭の方に行った。
『あ、レン姉ちゃん!』
『……しばらく、一緒にいなくて悪かったわね。元気にしてた?ロロ、マミ』
『うん、あたし達は元気だよ。けど、レン姉ちゃん。カール兄ちゃんといつも一緒にいるよね』
『ま、まあ。それはそうね、よく見ているじゃないの。ロロ』
『ふふ、姉ちゃんの事は割と気にしていたのよ。マミも二頭は大丈夫かなって、心配していたわ』
ロロはニッと笑う。コポコポと泡が出た。
『そう、心配を本当にかけたわね。けど、しばらくはあんた達と一緒にパフォーマンスはできないかもよ』
『え、どうしたの?』
『……その、もしかしたらだけど。おめでたみたいなの』
あたしが言うと、ロロは固まった。しばらく、無言でこちらをじっと見る。
『え、ええっ?!姉ちゃん、その。赤ちゃんが?』
『うん、たぶんだから。はっきりとは分からないけどね』
『そっかー、おめでとう。姉ちゃん!』
ロロは自分の事のように喜んでくれた。傍らにいたマミも、嬉しそうだ。
『レン姉ちゃん、お母さんになるんだねえ。あたし達も前よりもしっかりしないと!』
『そうだね、マミ』
『ありがと、ロロにマミ。じゃあ、ルーさんの所に行ってくるわね!』
二頭は『キュー』と鳴いて返事をする。あたしはえこー検査を受けに行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます