第5話 全国に闇が広がる
俺は、自称ダンジョンのアイテムこと、チャルム・シュラインさんと一緒にデス・スケルトンを倒しに来た。
2人きりで。そう思っていたのは俺だけだった。何故なら先客がいたからだ。
「いやーデス・スケルトン硬いですね〜関節の境目の部分を狙わないと全く攻撃が通らない!難しいけどコツさえ掴めればなんとかなるかな〜」
配信者と思わしき人物が深層で狩をしていた。
「何!?先客がいるだと!?」
先客がいるのは若干都合が悪い。配信に顔が映ってしまうかもしれない。
「あ、君も一緒にデス・スケルトンを狩るかい?」
まぁ怪しい動きさえしなければ俺が闇の組織であることはバレないだろう。俺は普通に剣も使えるのだ。
「あぁ、お邪魔させてもらおう」
ーーーーーーーーーー
コメント欄
“え!?今デス・スケルトン狩ってる先客って、今配信中のドラゴンの爪所属『健剛』じゃないか!?“
”は?どう言うこと?なんで映画の広告にリアルタイムで配信してる人が映るんだよ”
”え?なんかおかしくない?時系列が変…”
“確か『健剛』今ちょうど深層でダンジョン配信してるはずだけど…本物?“
“まさかこれ闇の組織がガチでリアルタイムで配信してんじゃないの?”
”まさか…な?“
“衝 撃 的 事 実 ! !“
”ほら言ったでしょ?本物の配信だって”
“ガチだったわwww!え?これ本当なの?まだ信じてないけど…“
“俺腹筋1万回しないといけないやん”
”↑お疲れwww“
”マジワロタ”
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俺は一応腰につけていたショートソードで戦闘を始めた。
数が多い。魔術無しでは時間がかかるな…と言うかあの配信者っぽい男は大丈夫なのか?強がっているが少し隙が目立つ。長引けば危ないんじゃないか?
「警告。マエストロ、5秒以内にあの配信者は剣で刺されます。どうしますか?」
「後ろ!デス・スケルトンが背後に回ってるぞ!」
餡子位は必死に知らせるが、既に間に合う時間ではなかった。
クソ。やるしか無いか。リーダーは、「見殺しにしろ」と言うかもしれんが俺はこの力を持ってして人を助けれないのが悔しい。俺は助ける。せっかく持っているこの力で。
「シークレット・スピア!」
シャキシャキンッ!
地面から大量の半透明の槍が飛び出し、デス・スケルトンを貫き拘束する。
「なんだ!?なんだこれ!?」
「大丈夫か!」
「もしかして君がやってくれたのか!?」
まずい、言い訳を考えなくては。
「まず科学的に考えるんだ。そんな魔術のようなものが存在するわけがないだろう。それはこのダンジョンのトラップだ。だが、たまたまそれが助けとなり、お前は生き残ったというわけだ。命拾いしたな」
健剛は一時的には納得したものの、配信視聴者のリアクションに疑問を覚える。
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健剛のコメント欄
“その人さっき別の配信で黒い球飛ばしたり手を使わずにサファケイションフラワーを切り刻んだり半透明のドラゴン召喚したりしてたぞww“
”自称、悪の組織、ダークシークレットの王とか言ってた人じゃん!”
“え?この人映画のキャストじゃなくてガチで実在する魔術師なの?“
”謎の半透明の槍出してたしこの人マジで闇の組織の魔術師なんじゃねーの?“
“は?本当に闇の組織とかかっこよすぎだろwww”
”これガチのやつ?“
“相手の魔術師の配信URL貼っときますね“
ーーーーーーーーーーーーーーー
「コメント欄でみんなが言ってるけど…君、闇の組織ダークシークレットの魔術師なのかい?」
!?
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