第16話武道大会その3

「もう準決勝か……速いな」

 武道大会は、毎日の行事なので、そんなに沢山の人は、見に来ない。 だから、一回勝っただけで、

もう準決勝なのだ。

準決勝第1試合、初め!


 面白くない試合が始まった。 何故って? 実力が、ハエ程度の者達の試合だからだ。

ハエ1 王都の冒険ギルドの新人


ハエ2 貴族に群がるウジをけなす、ハエ


 こんな、面白くない試合は、未来永劫無いだろう

「貴族の家臣は、最強だー! 双刃葬槍フリーレンス」

 ハエ2が、そう叫ぶと……兎に角、めっちゃ槍が

出てきて、ハエ1にめっちゃ当たる。


「私の勝ちだ! 貴族の家臣は、最強ー!」


 武道大会の準決勝、ハエ2の勝ち。

次、俺とベリンの戦いが、始まる。 

ベリンは、極線を全開放し、その極線之威圧で

観客達を鎮めながら、俺の体に重りを乗せている。

中々やな相手だ。 しかし、俺とてやられるばかりの男ではない。

 

「ソロソロ終わりにしようぜ! ベリン、お前の観客達への威圧も解けそうだしな」

 

「ずいぶん調子に乗っているじゃあないか、アルミス」


「そちらこそ、おれに勝てると思っているのか?」


「ふふ、言葉では分かりませんね、決めましょうか、どちらが"強いから"と」


「アマ穿つ蒼神之波状斬撃 ブルゴリンス」


「波状の斬撃攻撃ですか……中々やりますね……

ゼン戻す絶対之権限 アブソリュート」


「穿孔之一流線 アルカブラスト」


「パン、え? 私の……両腕が無い……だと?」


 気づいた頃には、もう遅い。 そんな穿孔の一流線を受けてしまったベリンは、降参した。

 改めて思う、今回の件は、ベリンに誤っておこう

何で起こるか分からないからな、一応ペコペコしておこう。

武道大会準決勝第2試合、勝者 アルミス

決勝は、1時間の休憩を挟んで行われる。


----宿屋貸部屋

 そこには、ベリンにペコペコしまくるアルミスの姿があった。

「ほっーんとうに、ゴメンナサイ! 力加減するつもりは、あったんだけど……」


「無いでしょ……両腕が治るまでの時間、どれだけ苦しかったと思う?」

 俺はそんなベリンの反応に、ツンデレか! 

と、思いながら話の話題を無理矢理変える。


「え、えーと、決勝始まるまで、あと少しだから、武道大会会場に急いで行かなくちゃ!」


「そ、そうだね……分かった 行きましょう」


 なんか……情報収集をし忘れているような?


「ベリン! 俺が、決勝を行っている時には、街を回りまくり、不審な人物を見つけたら、追跡、良いな?」


「アルミス……決勝、頑張ってね! あ、情報収集は、得意分野だから! 大丈夫ですよ!」

 

 え……なら、敵の情報も得て欲しかったんだけどな……まぁ、いいか。 

兎に角、武道大会で優勝して、二つ名をゲットしたい! 戦場で、

〇〇之アルミス

とか、言われてーな……あ、ダメダメ、欲望をコントロールしないとな。

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