第37話 めっちゃ写真撮りたい
大遅刻しました。
土下座してます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
朝、頭の痛さと共に目が覚める。
だるすぎる、なんでこうなってるんだっけ?
眠いし頭痛のする頭を動かし昨日の事を思い出す。
そしてだんだん記憶が戻ってきた。
「そうか……昨日は美優と酒を飲んでたんだっけ……」
昨日美優が酔ってしまってその場の雰囲気で致してしまったんだ。
隣で寝ている美優を見ると俺と同じく裸だった。
なんかちょっとやりすぎじゃね?
初めてを経験したからってブレーキが効かなくなってしまっている気がする。
俺がぼーっとそんなことを考えていると美優の目がうっすら開く。
「う〜ん……」
「美優、起きた?」
「……たくや?おはよう……」
今日はあまり寝ぼけていないようだ。
しっかりと受け答えが出来ている。
「うぅ……頭痛い……」
「大丈夫か?スポドリあるけど」
「欲しい……」
「わかった」
俺は立ち上がり冷蔵庫から昨日買っておいたスポドリを二本取り出す。
そして一本を美優に手渡した。
「ありがとう……なんでこんなに頭いたいの……」
「昨日酒飲んだんだよ。覚えてる?」
「お酒……?」
そうつぶやいて美優は考え込む。
そしてみるみる顔が赤くなっていった。
ついには枕に顔を埋めてしまう。
「うぅ……」
「えーっと……まさか覚えてるの?」
昨日美優はかなり酔っていたはずだが。
あれだけ酔っててまさか覚えているなんてことは……
「……覚えてる」
……まじか。
美優ってお酒あんなに弱くてすぐに酔うのに記憶は残ってるのか!?
なかなか厄介な体質だな……
「あんなことやこんなことまで……もうお嫁にいけないよぅ……」
昨日のことばっちり覚えてんじゃん。
昨日の美優はすごかったからなぁ……
ていうかあなたはもう俺のお嫁さんでしょうが。
「いつになく積極的で可愛かったよ」
「うぅ……それ以上は言わないで……」
顔は見えないがここから見える耳は真っ赤だ。
多分昨日酒を飲んでいたときよりも顔が赤くなっているんじゃないかな?
「まぁまぁ……とりあえず顔上げてよ」
「無理……今顔真っ赤だから拓哉に見られたくない……」
そう言われると見たくなってしまうのが人間の性というものである。
俺は美優の横にそっと移動して口を耳元に近づけた。
「美優の顔がみたいなぁ……」
「無理……」
「でも顔を見て会話できないなんてさみしいなぁ」
「うぅ……でもぉ……」
どうやらよっぽど見せたくないらしい。
そんなにも赤くなった顔を見られたくないんだろうか。
でもここで俺は諦めない。
せっかくなら赤くなった美優の顔を拝みたい。
「枕取るよ?」
「あっちょっと……だめぇ……」
俺が枕をさっと引く抜くと美優はそっぽを向いて顔を隠してしまう。
俺は美優を抱き寄せる。
すると今度は俺の胸に顔を押し付けて隠してしまった。
「ひどい……」
「ごめんごめん。目を見てしっかり謝りたいからこっちを見てくれないかな?」
「またそういういじわるを言う……」
「あはは」
引っかかってはくれなかった。
でも顔が見えなくても可愛いことには変わりない。
俺は左手でゆっくり頭を撫でた。
「これで許してくれる?」
「……やだ」
「それは大変だ」
俺は少し拗ねているであろう美優の頭を撫で続ける。
そのまま何分ほどそうしていただろうか。
美優がようやく顔を上げてくれる。
その顔は赤みが引いていたけどまだ少しだけ赤みがかっていて頬を俺の胸に付けたまま上目遣いしてきた。
(めっちゃ写真とりたい……!)
上目遣いは最強だと思う。
しかも自分に腕の中で、だ。
写真を撮って俺のお気に入りコレクションに追加したい。
今順調に溜めている途中だから老後とかに美優と一緒に見返したりしたいなぁ……
でも拗ねそうだから撮れない。
「ねえ……キスしてもいい?」
「ん?いいよ」
美優からキスをねだってきたので俺達は唇を重ね合わせる。
触れ合う程度の軽いキスだ。
「ちょっと頭痛楽になってきたかも」
「そりゃあよかった」
「でももう一回」
「はいはい」
俺達はもう一度キスをした。
二日酔いの、幸せな朝の一幕だった……
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昨日新作出しました!
タイトルは
初恋のギャルに無慈悲に捨てられた俺、傷心していると学年で一番の美少女に拾われてお持ち帰りされた
です!
https://kakuyomu.jp/works/16818093074567389589
砂乃の初めてのざまぁ系!
読んでくださると嬉しいです!
あとこの作品の更新ペースを変更します。
詳しくはこちらhttps://kakuyomu.jp/users/brioche/news/16818093075897236617
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