第2話

 気が付くと、全く知らない場所にいた。

 

 あたりを暗く照らす街灯に、点滅するネオン。


 ポツポツと人が住んでいるような気配はあるが、いい暮らしはできていないだろう。そこらじゅうボロボロだ。


 多くの店が建ち並んでいるが、その多くが閉まっている様子から、昔は賑やかみたいだったが、今はそうではないことが容易く想像できる。


 私はシャッターに閉ざされた建物の中を、一人で歩いていた。


 コツコツと冷たい音を響かせ、ひとりでに動く脚に身を任せ、汚く、廃れた街を進んでいく。


 私は、ある家の前についた。


 ボロボロだった。壁の半分ほどをツタが覆っている。


 ガムテープで目張りされた窓ガラスから漏れる明かりを見つけ、私はそのまま壁を通り抜けた。


 薄暗いが、きれいに片付いた部屋の中には、一人の少女がいた。


「あなたは、誰?」







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