第4話 地球の運命

 地球は奇跡的に誕生したのだった。地球では知的生命体が地球を酷使してしまい、住み続けるには厳しい星にしてしまった。それに気付き、太陽系の惑星や衛星を探したが、ハビタブルゾーン内の星でも、今の科学技術を持ってしても住めそうにない。しかし、系外惑星を探しているが、地球のような岩石惑星をハビタブルゾーンで見付けることはできないでいる。見つけたと思っても、一番近い恒星のケンタウルス座α星では4.3光年で光速の1万分の1の宇宙船でも4万年以上かかる。科学技術の進歩による高度の望遠鏡で何十倍の距離を探し発見するが、地球のような岩石惑星はまだない。


 地球は太陽との距離が丁度良いのであって、水星や金星、火星では住むことはできない。ましてやガス惑星の木星や土星、そして氷惑星の天王星や海王星にも住めたものではない。地球が系外惑星と違っている。それも、惑星系の位置が違っている。系外惑星では、水星の位置の内側にホットジュピターやスーパーアースがある。また、惑星を発見したかと思ったら、赤色矮星の岩石惑星だったりして、フレアや潮汐固定で猛烈な嵐にさらされている。


 地球は46億年の歴史の中で、6億年前からしか生物が存在できなかった。水や大気や磁場がなければ生物は誕生しない。そして、600万年前に最古の人類サヘラントロプス・チャデンシスが現れ、知的生命体は1万年ぐらいしか存在していない。200年前からは目覚ましい科学技術の進歩で、太陽系の中で地球の衛星である月へ人類を到達させた。しかし、ここまで。地球以外の星に移り住むことはできない。地球の代わりはない。


 太陽系以外の惑星にいくらハビタブルゾーン内で惑星を発見しても、星間航行できる技術はまだない。何万年、何十万年そして何百万年先に人類が住める惑星や衛星があっても辿り着けない距離にしか存在しない現実がある。


 また、地球の現実として太陽からの潮汐固定がないのにも関わらず、恐竜が住む白亜紀のような温室期があり、氷室期の氷期と間氷期が周期的に起こる氷河時代がある。現在がその氷河時代で、毎回起こる1万年の間氷期が終わろうとしているのを認められないでいる。毎回あった間氷期で、初めての知的生命体の誕生だったのに。


 地球は太陽と共にある。太陽の寿命は約100億年あるという。燃え尽き、赤色巨星になるには約50億年があり、なっても地球は回っていられる。太陽は1A型超新星ではないので超新星爆発はせずに赤色巨星になり、最後は白色矮星になって終わりとなる。しかし、その前に10億年後の太陽光度が10パーセント増加し、地球は金星のようになってしまう。それよりも前に早ければ3億年後、遅くても6億年後には二酸化炭素の減少で植物は光合成ができなくなり生息できなくなる。そして、人類も生存できなくなる。

 また、隣のアンドロメダ銀河と衝突する約50億年後の天体ショーは見られない。恒星同士は離れているので衝突はしないと言われているが、超質量ブラックホールの衝突が他の銀河で起こっている。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る