x世代から始まって今はα世代

「...!」


次から次へと飛んでくるお札を躱しつつ攻略法を考える。アレまでの距離が約二十メートル...しかし、その手前に有象無象の影がアレを守るように配置されている。祝福のうりょくで銃を乱射すれば突破は出来るだろうがお札を避けながらでは少しキツイ...一体ずつ処理していくのが妥当...か?


「有象無象が...あのお方に近づくな」


背後では凄い顔をした芽衣が影をレイピアで滅多刺しにしている...


「おい、猫!」


「なんだ?」


「これちょっと持ってろ」


「あ、わたくしのもお願いします」


そう言って半分ぐらい存在を忘れていた兄妹人質を床に放る。そして...


Materialize創製――――M4カービンマシンガン!」


――――――――――ガガガガガガ!


私は祝福のうりょくで出現させたM4カービンマシンガンで目の前の敵を一掃していく!しかし...


「...チッ!」


即座にお札の攻撃対象をM4カービンマシンガンに変更され、破壊される。...使い物にならなくなった銃を放り投げ別の作戦を考える。


「ならこいつはどうだ?Materialize創製――――破片手榴弾フラググレネード!」


私は創り出した破片手榴弾フラググレネードのピンを抜き二秒後に投げ飛ばす!


孤を描いて飛んで行った破片手榴弾フラググレネードは床に当たって弾んだ瞬間、炸裂する!


「...マジかよ」


炸裂した破片手榴弾フラググレネードは金属の破片をばら撒いて有象無象の影を引き裂く...だが、。確かに爆発の中心にいた影は霧散したがそれ以外の破片が多少刺さっただけの影はびくともしていない。...恐らくこの影は一定数以上の損傷ダメージを受けたら消滅する仕組みなのだろう。...であれば!


「猫!一瞬だけ隙を作れ!」


「任せろ!」


そう言って猫が私を庇うように立つ!そして私に向けて放たれたお札を打ち落としていく!


Materialize創製――――RPG-7対戦車ロケット弾!」


「うお!やべっ!」


猫がこっちを見てビビりながら飛び退く、それと同時にRPG-7対戦車ロケット弾を発射する!


発射されたロケット砲弾は秒速三百メートル...捉えることの出来ない速度で飛んでいき...気づいた時には炸裂し床ごと有象無象を爆風と硝煙の渦に巻き込んでいた!


「馬鹿野郎!そんなもの室内で打つな!」


...猫の指摘は尤もだ、こんなもの室内で打ったらとんでもないことになる。しかし、これは私の祝福のうりょくで出現させた物...私の意思で消すことが出来るのだ。なので炸裂した瞬間に消すことで威力を最低限に抑えあの有象無象を蹴散らした。


「...さて、問題はここからだ」


「...」


雑魚を蹴散らしたのだから次に待っているモノは当然...だ。


「くっ!」


互いの拳が交錯する!今までお札でしか攻撃してこなかったが遂にボス直々に殴り掛かって来た!瞬時に私は大きく後方に飛び距離をとる。...これはヤバい!。あいつめっちゃ強い!...コレでタイマンだったら絶対に負けているだろう。...だがしかしこちらには猫がいるのだから二対一そこに勝機が...


「...なるほどそういうタイプのボスね」


ボスがお札を掲げながら何かを唱えている。...こういう場合、考えられるのは二つのパターン。大技がくるかあるいは...。まぁ、どう考えても...


「後者だろうな」


消し去ったはずの影がまた何処からか湧いて出てきた。数は多くないがボスがいる限り無限に出てくるのであれば数なんか関係ない。


「雑魚は俺がやる!」


そう言って猫が影に向かって突撃していく!


結局一対一か...さてどうするかと思考を巡らせていたその時...私の前に一つの影が現れる。


「美雨...いいのか?」


コクリと影が頷く。全て奪われた美雨...彼女が今までずっと背後で傍観していたのは知っていた。理由も明白だ...。これは当然、美雨にも該当する。今ここで美雨アレと戦えばどうなるか...


「一発でも当たれば死ぬ消滅するぞ?」


「分かってるネ」


「そうか...なら!ってお前...喋れたんかい!」


「普通に喋れるヨ」


「...なら最初から喋れよ」


「さっき喋ると美雨アレの台詞だと思われるから仕方ないネ」


「なるほど...作者のスキル不足かなら仕方ないな」


「そんなことはどうでもいいネ...美雨アレは私がやるヨ。援護するネ!」


「了解!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る