第5話

  朝起きると、いつものように朝食の準備をする

 今日のメニューは、トーストにベーコンエッグ、サラダにコーヒーだ

 準備を終えると、妹を起こしに行く コンッコンッ

 パジャマ姿の妹が、布団の中で丸まっていた


「お~い、そろそろ起きろ、もうすぐご飯できるから」


「う~、わかった」


 ベッドから降りると、大きなあくびをしながら着替えを始めた


「おはよ、お兄ちゃん」


「はい、よくできました、顔洗ったら降りてくるように」


 リビングに戻り 数分後、二人そろって、食卓について食事をする

「お兄ちゃん、今日は何時ごろ帰ってくるの?」


「多分、遅くなると思うから先に寝ていてくれ」


「分かった」

 食事を終え、食器を片付けると、登校する支度を始める


「行ってきます」


「気をつけてね、お兄ちゃん」


「大丈夫、雫も気にするなよ」


「うん!」


 こうして、一日が始まった


 教室に入ると、渚がいた


「おはよう、渚」


「勇樹くん、昨日はありがとう」


「気にするなって、それより大丈夫なのか?  体調とか悪くないか?」


「大丈夫だよ」


 そう答える彼女の表情は、どこか悲しげであった

 授業が始まり、先生の話を聞いていると、いつの間にか昼休みになっていた

 購買に行き、パンを買うと屋上に向かった扉を開けると、すでに先客がいた


「こんにちは、松宮先輩」


「おぉ、勇樹じゃねぇか、どうしたんだ?」


 松宮先輩は家が近いというのもあり結構よくしゃべる先輩だ

 まぁ、見た目が怖いから、よく勘違いされがちだが、優しい先輩だ!!


「特に用事はないんですけど、ここに来たくて、ここに座ってもいいです

 か?」


「おう、構わないぜ」


 そうして、俺も昼食を食べ始める


「お前、弁当じゃないのか?」


「はい、今日は限定メニューの特性あんぱんがあったので」


「相変わらず甘いもの好きだな」


「食べないと、発作が起きるので」


「...一回病院の検査受けてこい」


 それから、他愛もない会話をしていると、予鈴が鳴る


「それでは、失礼します」


「おぅ、またな」


 午後の授業が始まると同時に、眠気が襲ってくる

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