第2話 劣っている

穏やかになんて暮らせないように、安らかになんて眠らせないように

迫る死に恐怖し生き永らえようとしても希望一つなく絶望のみになるように

天使の子守歌が聞こえる。


さて悪魔の罪の短縮作業に戻る

一、嘘をつくこと

二、殺意を向けること

三、人を絶望させること

四、人心を操り周囲の人生を捻じ曲げること

五、人の欲望に付け込むこと

六、人に罪を擦り付けること


私は全ての罪に干渉しない。被害の多くは圧倒的に不利な私が持つが全てとはいかない。

そもそも罪科を見聞きするために来たのであって守護保護する義務は私にはない。

そこを間違わないようにしなければとまた自分を戒める。


引き込まれないように、惹きこまれないように

私はただ圧倒的不利を生きて何もかも手放す、なんてするはずがない。

でもこれで悪魔はこの中で私を狙う、だって私は全ての能力に於いて劣っている。

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