名前の無い天使

流星未来

第1話 ここから私は記録する

ラッパの鳴る道を天使の軍勢と共に下っていく私を認識するものは誰もいない、今の私は天の伝令。


いつものように降り立つと悪魔が赤子の首を絞めていた。

赤子に話しかけ命を助ける代わりに契約してもらう。


寿命も歴史もその間に起こることも全て知っている

知っているから明日への希望がない

記憶に鍵をかけてただ人として命運尽きるまで

契約を唱えるがそれは一般の話

私は違うので何も起きない。


歴史というものは長い、故にリストも長い。

早速だが端的に今生の悪魔の罪名の欄に目を通すと15項目以上あるので減らそうと思った。

現在までに行われた事例を見るが、先ほどのことからして妥当であるとは判断したのでそれについては署名捺印して承認した。

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