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どれほど歩いたか知れない。けれど疲れを覚えない。

ふたりはいつしか雲の上にいて、ユカは空の青を眺めたり歌を口ずさんだりで忙しい。


「ねぇ、オリフィエル」


オリフィエルの名を呼んでみる。

オリフィエルはユカを見やる。


「何さ?」


天穹の中央に太陽が輝く。地上は今日もきっと暑い。

行く先にきっと広がる明媚な景色を思い描きながら、ユカはこれまでの記憶が薄れていく感覚をぼんやり捉えていた。

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天穹は青く 梅林 冬実 @umemomosakura333

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