第72話 異種族ックス
「羚ー、アメリカ行かね?」
「何故?」
「アメリカのグランドサリーンってとこにケンタウロスとハーピィの集落が」
「大倉教授呼んでくる」
と言う訳でやって来ましたグランドサリーン。
「羽佐間さん!私は今、大変に興奮しているよ!」
人類学の教授(狂人)、大倉教授と、その嫁のワーウルフ、賢人ルリャ。
そして、大倉教授のゼミ生の羚。
それと俺の四人で、ケンタウロスとハーピィの集落を調査する。
いや、本当は他にもゼミ生はいるらしいが、暇なのは羚だけなんだそうだ。
他のゼミ生はもう働いてるらしい。
このご時世に、人文科学なんてやってらんねーってこった。
一文の得にもならんからな。
まあ一文の得にもならんからと人文系を大幅にカットしたアメリカは大失敗したんだけどね初見さん。
一件、金にならなそうな、不必要そうな学問もどこで役に立つか分からない。幅広い知識の集積こそが人類の力だってそれ一番言われてるから。
ハリアルシティから車で三時間くらい。
塩の名産地、グランドサリーンにやってきた。
ここは現在、ケンタウロスとハーピィの部族に占拠されている。
まあ、このご時世に、占拠されていることに対して文句を言う人間はいないから、特に問題はないのだが。
さて……。
俺には今回ミッションがある。
病気無効のスキルがあるのを良いことに……。
ケンタウロスとハーピィを抱く!!!
ヤってみたい!好奇心!
さあ、ケンタウロスに話しかけてみよう。
このグランドサリーンはケンタウロスとハーピィが数千人はいる集落だ。
一人くらい、抱かせてくれる女がいるかもしれない。
とりあえず、そこら辺のケンタウロスに声をかけて回る。
そこで、大倉教授が……。
『すいません、少しお話を聞かせてもらっても?』
『構わないが』
ケンタウロス語でケンタウロスに話しかける。
どこでマスターしたんだろうか?
いや、これは言語翻訳のエンチャントされたアクセサリーを身につけているな?
なら、通訳はいらないだろうから、ほっとこう。
俺は俺で好きにしよう。
『ちょっと良いか?』
その辺の金髪ポニーテール美人ケンタウロスさんに話しかける。
『何だ?』
『この集落に色街のようなものはないか?』
『お前はケンタウロスやハーピィを抱きたいのか?変わった人間だな……』
若干引かれる。
『駄目なのか?』
『まあ、構わないが。人間と交配できないことはないんだ、実は』
ふーん?
『いや、子供はいらない』
『そうなのか……?子供を作らないのに抱くのか?』
『人間ではよくある話だ』
『そうか……、だが、となると……、少なくともタダじゃ駄目だな』
『食料、武具、スクロール、何でもあるぞ』
『ふむ……、ランスはあるか?メギドライトのものが好ましい』
権能:輝くトラペゾヘドロンで創り出す。
『おお、良いものだな!これなら、村の未亡人辺りを当てがっても良いだろう!』
『そんな決定権があんたにあるのか?』
『ああ、私は村長の娘だからな』
ふーん……。
『あんたを抱きたい』
『んん?ふふふ……、ならミスリルの魔剣でももらわないと、私の身はやれないな』
権能発動。
『これで良いか?』
『お前!これは……っ!!』
『は、初めてなのだ、優しくしてくれ』
『あおっ、おほおっ!んおおっ!』
『ああっ、腕は駄目だ、そんなっ、奥までっ!』
さて、ケンタウロスとはヤった。
馬の尻で勃つか心配だったが、どうにかなったな。
いやまあ、側から見たら完全に獣姦なんだけど、感覚的には気持ちよかったのでセーフ。
次はハーピィだな。
『良いよー』
良いらしい。
『ハーピィはメスしかいないから、男は足りてないんだー。最近は近くのハリアルシティの男に抱いてもらってるの』
ふーん?
となると……。
『子供は認知しなくて良いってことか?』
『そうそう、私達がテキトーに育てるから、セキニン?とかは特にないよー』
よし、やろうか。
『ぴゅい、ぴゅああ!』
『お兄さんの、大きいっ!』
『スゴイ、お兄さん、こういうのじょーずだね!』
いやー……。
最高だったな。
ハーピィはロリっぽいけど可愛いし声が綺麗で良い。
俺が楽しんでると……。
「………………」
無言で切れてる羚がいた。
「どうした?」
「浮気っ!」
は?
あー、そういうアレね。
「まあまあ、別に良いだろ?これも調査だと思えば」
「……酷い」
さめざめと泣き始める平らな胸族。
やめてくれよなー、愛人の分際で浮気がどうこうとかさ。
女はこれだから面倒なんだよな。
「義辰は、私が他の男に抱かれたらどう思うのか」
「別にどうも……」
「酷い……!」
だりぃなぁ、オイ。
「浮気したいならして良いぞ?その代わり、ガキこさえてきたら知らんがな」
「〜ッ!もういい!」
はー、めんどい。
ほっときゃ機嫌治るだろ。
放置だ放置。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます