第12話〈はた迷惑なオキャクサマ〉

 その日は色々と、いつもの日常とは違っていた。


 まず一つが、ベンの態度だ。いつもの阿呆のような面とは違い、真剣な表情で口数も少ない。何か思い詰めているような、深刻な顔をしている。昨日、ムスタファに呼び出されてからずっとこのような感じだ。


朝食時も何か考え事でもしているかのように、ぶつぶつと小さく呟きながらゆで卵をかじるベンに、サヴァイヴがおずおずと声をかけた。


「……もしかして、新聞見たんですか?」

「えっ⁈あ⁈フォルトレイクの問題が、何だって⁈」


 明らかに慌てた様子で、ベンが言う。やはり、故郷で大流行している伝染病の問題を気にしていたらしい。サヴァイヴは、励ますように言う。


「元気出してください。フォルトレイクはきっと大丈夫です。多分、もう間もなく治療薬の輸入を決定しますよ。そしたら、伝染病なんて怖くありません」

「お、おうっ、そうだな!」


 ベンは乾いた笑いをサヴァイヴに見せた後、朝食を急いで食べ終えて、挙動不審気味に仕事へと向かった。サヴァイヴと私は顔を合わせて、不思議そうに首を傾けた。


 ベンのほかにも、普段と態度の違う者がいた。それは第4階層にて共に働く先輩船員、リランだ。サヴァイヴが第4階層に着いた時、すでにリランは来ていたため、サヴァイヴは「おはようございます!」と挨拶をする。それに対し、いつものリランなら。


「オハヨウ!いやあ、今日も元気ダネ!私も凄く元気!さあ今日もお仕事ガンバロー!」


 などと、明るく返してくれるのだが、今日のリランは。


「ああ……オハヨー……」


 ……と、死んだ目で返すだけであった。サヴァイヴが驚いて尋ねる。


「な、なんか……大丈夫ですか?どこか悪いところでも……」


「ダイジョウブダイジョウブ……ワタシハダイジョウブヨ」


 そう言って、片言気味に半笑いでリランは答えた。明らかに大丈夫ではない。よろよろと、猫背で仕事場を徘徊するリランの後ろ姿を見て、サヴァイヴは肩に乗る私に囁く。


「……明らかに、おかしいよ!ベンさんも、リランさんも!二人に一体なにが……」

「気にすんな。よくあることだ」


 背後から低い男の声がした。第4階層の先輩船員、ボリスだ。いつものように、不機嫌そうな顔で、額に血管が浮いている。サヴァイヴは慌てて挨拶をした。


「ボリスさん……!おはようございます!」

「ああ、おはよう」

「……あの、よくあることって、どういうことです……?」


 サヴァイヴの問いに対し、ボリスは深い溜め息とともに説明する。


「……ベンの場合は、故郷の問題が原因だろうが……リランの場合、テンションの異様に低い日が定期的に来る。今日がその日ってだけのことだ」


「大体、月に一回くらいの割合でやってきますね」


 アリスと共にやってきたリカが、補足の説明をする。


「普段、やたらと元気な分のしわ寄せのようなものだと、私は思っています。非番の日の翌日は特になることが多いですよ」


「はあ……」


 それは、躁鬱的な何かでは無いのか。いや、私も詳しいわけでは無いが。


 慣れた様子で冷静に話すリカ&ボリスと、死んだ表情でふらふら彷徨うリランを、交互に見ながらサヴァイヴは少々困り顔になった。


「あの状態で……仕事になるんですか」


「見くびるな。あれでもあいつはプロだ」


 ボリスが静かに言う。サヴァイヴは疑い深げな表情でリランを見ていたが、彼女は猫背でふらふらと動きつつも、朝の仕事、様々な準備をてきぱきと無駄のない動きでこなしていた。ボリスは話を続ける。


「あの状態のリランは、いつも以上にネガティブで、警戒心が強くなっている。だからこそ、頭の回転が早くなって、最低限の動きで無駄のない仕事が出来るようになる。なんなら、毎日ネガティブでいてほしいくらいだ」

「そんな薄情な……」


 サヴァイヴは呆れたような表情でリランを見ていたが、ボリスに「お前もボーっとしてないで動け!」と怒鳴られ、慌てて作業に移った。


 サヴァイヴ達の第4階層での仕事は、共用エリアを見周って、声をかけて来る客の要望を聞いたり(軽食や飲み物の用意、軽い会話の相手等)、あるいは何か困っていることがありそうな客に声をかけたり(体調が優れない、行きたい施設の場所が分からない等)、多岐に渡る。簡単に言えば接客業だ。


そのため、ある程度のコミュニケーションスキルが要求される。割と社交性の高いサヴァイヴは良いが、アリスはそれが非常に苦手で一人ではこなせないため、基本的にはリランやリカなどと一緒に行動して、サポートして貰っている。しかし、今日はリランの様子がおかしい。アリスをフォローする余裕があるのだろうか。


「……ダメダヨ、アア……ワタシハもうダメだあ……。オシマイダヨ」


 ぶつぶつと、暗い表情で呟くリランを、珍しく不安げな表情でアリスがジーッと見つめる。サヴァイヴがリカに囁いた。


「……アリスと一緒に周るの、リカ先輩の方が良いんじゃない……?」

「……そうかもですね……」


 リカもひっそり言う。しかし、二人の話が聞こえたらしいリランが、否定する。


「いや、ワタシガヤルヨ!後輩を支えるのも先輩ノ勤メダカラネ!」


 暗い表情のままではあるが、力強く言った。サヴァイヴとリカは苦笑いをして、彼女にアリスを任せるしか無かった。そこへ、ボリスが来て指示を出す。


「オイ、お前ら馬鹿みたいに集まって話してんじゃねえ。さっさとお客様のとこ行ってこい!アリス、お前はあちらで呼んでいる方のご用件を伺え!……リカ、お前はあそこの席のお客様を何とかしてこい」


 そう言ってボリスは、一つの席を指した。そこには、二人組の男達が座っており、周りの目を顧みない大きな声で会話をしていた。動作も大きく品が無く、動かした手が近くを通る客にぶつかりそうになっていた。辺りの客が眉をひそめてその二人組に視線を送っている。


この第4階層の部屋に泊まる者は、基本的に生活水準の高い者が多く、公共の場におけるマナーも弁えている人が多いのだが、この共有エリアはそもそも第4階層に部屋を借りた者の専用エリアでは無い。他の階層の、もっと安い部屋を使う者だって来ることが出来る。もちろん、滞在する部屋のランク=品の有る無しでは無いが、たまに居るマナーの悪い客は、高い確率で他階層の居住者であった。この二人組もおそらくはそのパターンで、明らかに周りへの配慮と言ったものが欠けているように思われた。


「……話し声が大きく、周りの迷惑だ。少し、注意して来い」


 ボリスに言われ、リカは毅然とした表情で二人組の席へ向かった。


「あの!周りのお客様のご迷惑となりますので、もう少し静かにして頂けませんか?」


 このように、最初は威勢の良かったリカだが、二人の男に絡まれて段々勢いを崩されていった。


「君、可愛いね!ちょっと僕らの話し相手になってくんない?ここの船員って、そういうサービスもやってんでしょ?」


 二人組の片方、華奢で童顔の赤毛青年が調子良さげに言う。その相方である大柄で人の良さそうな表情の金髪男も笑いながらリカに話しかける。


「良いっすね!あ、そうだ、お嬢さん俺らの部屋来ないっすか?中央階層にあるんすけど、男ばっかでむさ苦しいんすよね~。美味い酒があるんで、それでも飲みながらゆっくりお話ししましょうよ!」


「いや、いやいやその、困ります!」


 二人組の勢いに完全に気圧されて、リカは弱弱しく抵抗するが、男達は止まらない。


「そんなつれないこと言わないでよー、客だよ?君たちってお客さんの相手してくれるんでしょ?安心して、僕達優しーから!楽しもうよ」


 その様子を見ていたサヴァイヴとボリスが、我慢できないといった顔で向かおうとしたが、二人の肩にポンと手をやり、リランが力強く言った。


「ダイジョウブ。私に任せて!」


 そして、リランは勢いよくリカと男達の元へ向かった……が。


「……ダイジョウブ……って言ったけど……ホントにダイジョウブカナ?……モシ、ムチャクチャコワイ人達デ、ボコボコニサレタリシタラ……いや、だとしても、身を挺してでもリカを守らないと……イヤデモ、マッタク相手ニナラナカッタラドウシヨ……」


 近づくにつれて、独り言はどんどん片言になり、歩き方はどんどんおぼつかなくなっていく。そんなリランの後ろ姿を、ボリスとサヴァイヴは呆れ半分不安半分で見つめていた。


「……あれ大丈夫です……?」

「リランはやると言ったらやる奴だ」


 ボリスが力強く言った。だがその額には汗が流れていた。

 近づいてくるリランに気づいた赤毛の青年が、笑顔で声を上げる。


「お!そこのおねーさんも綺麗だね!この船は、上玉揃いだなー。お姉さんもどうよ?僕らと遊ばない?」

「……ダメダヨ」


 リランは、死にそうなか細い声で言った。


「……ワタシハ、モウダメダア……。カワイイ後輩ヲ助ケル事スラ満足ニ出来ナイナンテ……先輩失格ダヨ。イヤ、ソレドコロカ、ソフィー号ニ居ル資格モナイ……人間失格ダヨ……生キル価値モナイ……」

「……あの、お姉さん大丈夫っすか……?」


 大柄な金髪男が、心配そうな表情で言った。赤毛の青年も困惑顔で話しかける。


「ちょっと、休んだ方が良いんじゃないの?この船、衛生兵……じゃなくて衛生船員とかいるよね?どっかに運んだ方が……」


「……なんだか、心配されていますけど」


 リランを指しつつ、サヴァイヴは呆れ顔をボリスに向けた。ボリスは何も言わずに手を顔に当てた。


 若干、調子を崩されているように見えた赤毛男だったが、やがて何か思いついたようにニヤリ笑いを口元に浮かべると、立ち上がってリランの耳元に囁く。


「それとも、何か深刻な悩みとかあるのかな?良かったら相談乗るけど……?僕の部屋でさぁ……」


 そう言って、赤毛男はリランの腕を掴むと、彼女の耳をペロリと舐めた。それを見たボリスが叫ぶ。


「サヴァイヴっ行けェーッ‼」

「お客様いい加減にしてください‼」


 語気を強めながらサヴァイヴが駆け足で向かう。そして、赤毛男の手を掴んで、リランの腕を離させた。赤毛男はニヤニヤ笑いながら椅子に腰掛け、サヴァイヴを見上げる。


「いやん。そんなムキになんなよ、冗談じゃーん。それとも何、この女の子たち、坊やのコレ?」


 小指を上げて、赤毛男は笑った。サヴァイヴは顔をしかめる。ほんの少しだけ、その体から殺気が滲みだした。その途端、サヴァイヴの殺気に気づいたのか、赤毛男は片眉を上げるとにやけ笑いを強めて言った。


「……へえ。こんなとこにもいるんだ。『同類』って……」


 殺気をこぼすサヴァイヴを見て、面白そうな顔で言う。相方の金髪男もヒューッと口笛を吹いた。サヴァイヴは低い声で問う。


「……同類……?」


「いやいや、ごめんって。からかっちゃってさ。嬉しいよ。こーんなとこでお仲間に出会えて!」


 赤毛男はにんまりと笑い、サヴァイヴに右手を差し出した。


「同じ『傭兵』同士、仲良くしようぜー!」


 握手を促す赤毛男。その傍らで、金髪男も人のよさそうな笑顔をサヴァイヴに向けた。


 サヴァイヴは握手に応じることは無く、椅子に座る二人を黙って見下ろしていた。


 華奢で童顔の、可愛げのある顔をした赤毛の青年は『エル・コリング』、大柄で人の良さそうな顔の金髪男は『カインズ・トロンハイム』とそれぞれ名乗った。


 ほぼ機能不全のリランは早めにボリスによって回収され、リカとサヴァイヴの二人で、彼らの対応をしていた。本当のところリカも下げるべきなのだが、本人が「大丈夫です。仕事ですから、最後までやりきります」と言って残った。そうは言ったものの、リカは少し不安げな表情で、サヴァイヴの背後に隠れるように立っていた。そんなリカに向けて、コリングが笑いかける。


「傭兵。そう、僕ら傭兵なんだー。かっこいいでしょ?惚れちゃわない?」

「惚れちゃいません。僕も傭兵ですし、リカ先輩はそういうのに惹かれたりしませんから」


 サヴァイヴが、冷たい口調でコリングを睨んで言った。コリングは「これで、結構引っかかる女いるんだけどなー」などと呟きつつ、周りに目をやった。遠巻きに自分たちに向けられる他の乗客からの視線を察して軽く笑うと、席を立つ。


「どーやら、僕らみたいな下品な輩はお呼びじゃないみたいだし、もう行くわー。でも、君らとは仲良くなりたいな」


 そう言うと、コリングはリカと、そしてサヴァイヴの目をじっと見つめて、不敵に笑った。


「今夜、中央階層の第二食室で、気の合う乗客連中と宴をするんだけどさ、来てよ。一緒に騒いで楽しもうぜ」

「行きませんよ」


 サヴァイヴは、吐き捨てるように言う。それに対して金髪大男トロンハイムが、やはり人の良さそうな顔で明るく言った。


「そう堅いこと言わないでぇ!楽しいっすよ!待ってるっすからね~!」


 そう言い残して、二人の傭兵達は第4階層を後にした。



「……彼らは、傭兵の恥晒しです!」


 サヴァイヴは珍しく気を荒立てながら、午後の船内パトロールを行っていた。静かに話を聞いていたベンは、「傭兵か……」と呟きながら何か考えていたが、やがて、サヴァイヴに言った。


「よし、お前、その宴とやらに行ってこい」

「はあ?」


 サヴァイヴが、信じられないという顔でベンを見る。ベンはその言葉の意図を告げた。


「ほら、前にこの船に現れた侵入者……。あいつも、傭兵だったろ?もしかしたら、その仲間かもしれねぇだろ」


「……ああ……。いやでも、もしそうだとしたら、自分から『傭兵』って名乗ります?」


 サヴァイヴが反論する。正直、私もサヴァイヴと同意見だ。例の侵入者の仲間だとしたら、自分達の素性はなるべく隠して潜伏しているはずである。自分達が傭兵だとわざわざ名乗るメリットがあるとは思えない。


 それでもベンは引き下がらない。


「そりゃ、その通りだが。それでも一応探っておくべきだ。せめて、奴らの所属する傭兵団の名前くらいは聞き出しといて損は無い。何か、少しでも手掛かりが欲しいんだ」


 妙に真剣な、どこか必死な形相のベンに圧倒されたのか、サヴァイヴは何か釈然としないというような表情で渋々頷いた。


 一日の仕事を終え、一旦B2階層の部屋に戻ったサヴァイヴは、この船に来る前に着ていたと思われるボロい軽装に着替えた。昨日のブルースとの食事とは正反対だ。それから船員用居住エリアを出て、中央階層を目指す螺旋通路の道中、サヴァイヴを待つ二人の人影が見えた。その姿を目にし、サヴァイヴは驚きの声を上げる。


「リカ先輩、アリス……⁈なんでここに?」

「……昼の二人の誘いに乗るつもりなのでしょう?……私達も行きます」


 リカが、苦い顔で言う。アリスも無言で頷いた。二人とも洒落っ気の無い地味な、袖も裾も長い肌を出さない格好をしている。サヴァイヴがよく分からないという表情をしたのを察し、彼が何か聞く前にリカは続けた。


「昨日、私、あなた達に言いましたよね。……『ソフィー号の船員たるもの、社交の場の一つや二つ、無難にこなせなくてどうします』……。後輩に偉そうに言っておいて、私はやらないなんて、できません。先輩として」


「……いやいや、そんな意地を張る必要は無いから!先輩が行ったりしたら、奴らの思うつぼだよ⁈……それに、アリスに至っては何にも関係ないでしょ⁈」


 アリスのほうを向いて、サヴァイヴは言った。確かに、昼の騒ぎの時、アリスは別の客に呼ばれて対応していたため今回の事件には関係ないはずだが……。彼女はまじめな顔で首を振る。


「……あの時、私も遠くから見ていた。リカ姉さんを助けたかったけど、行けなかった。私が対応したお客さんも、迷惑そうにあの人たちを見ていた……。私も一緒の方が、リカ姉さんも安心する、と思うから……」


 そう言って、アリスはリカの手をぎゅっと握った。それを見たサヴァイヴは、深く息を吸って吐くと、「……分かったよ」と呟いた。


 それから三人は、まるで戦地にでも赴くかの如き覚悟の決まった表情で、中央階層へと向かうのであった。





「……サヴァイヴが、乗客の中に傭兵を見つけたらしいです。まあ、それだけでこいつの仲間と決めつけることは出来ませんが……一応、どこの傭兵団か確かめてくるよう言っておきました」


 B2階層の一番後方、薄暗い中に扉が並ぶ通路で、ベンがムスタファに報告した。ムスタファは、すぐ横にある牢の扉を見ながら言う。


「……まあ、傭兵自体は別に船に乗っていてもおかしくはねーし。しかもこいつの仲間だとしたら、そもそも傭兵だって自分から名乗らないと思うがな……」


 ムスタファとしては、話に聞く二人組の傭兵が侵入者の仲間である可能性は薄いと考えているようであった。ベンも小さく頷く。


「サヴァイヴもそう言っていました。でも、念のため探っておくべきです」

「そうだな。減るもんじゃねえし」


 ムスタファは軽く笑いつつ言った。それからベンの肩を軽く叩いて。


「……あまり、思いつめすぎるなよ。大丈夫さ」


 と励ましつつ、二人はそのエリアを後にした。


 彼らの会話を牢の扉越しに聞いていた侵入者、ヘルシング・バザナードは、深い、深いため息を吐くと、小声で呟いた。


「…………………ったく、あの馬鹿ども……………」


 そう吐き捨てながらもその顔は、愉快でたまらないというように、笑いを堪えるように、歪んでいた。

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