第2回 春の風物、到来。
始めに、【連載版】『多分、エッセイ。』第1回への多大なる応援を誠にありがとうございます。
そして、例の気配を感じておられます同士の皆様、そして、感じていないけれど読むよ、のありがとうございますな皆様、こんにちは。
今回は、若き豆の春のある日から始まります。
右手には箱のティッシュ、左手には45リットルの燃えるゴミ袋。ゴミ袋は既に半分近くがティッシュで埋まっております。
口からは、辛い咳。
そして、ほぼ絶え間なき、鼻からの水分。鼻の下には、摩擦による痛みが。
また、咳をする度に、鈍痛。
これはまさか、肋骨の痛み……なのか?
なんということ……咳のしすぎで筋肉痛になるなんて……!
そんな、自問自答の日々。
懐かしい。そして、辛かった。
若き日の豆のある春の日の姿でした。
辛かった頃の若き豆。当時は東京在住でした。
そんな時、タクシーの運転手さんに言われました。
手にはポケットティッシュ。片方の手は、鞄に添えております。
なぜなら、鞄の中にはポケットティッシュたくさん、箱ティッシュも底の方に。ゴミ袋代わりのコンビニ袋(小)も数枚と、備えているからです。
「お客さん、それ、花粉症? 東京は何年目? ……あ。そう、うん、じゃあお客さん、東京の人になったんだよ。花粉症って、都会の人がなるんだって」
都会の人。
そう言われましても、キツい、とてもキツい。それが、春の風物。
豆ははこな現在も、天気予報よりも早く、感じるぞ……あの気配を。
気配。その名は……花粉。
そして、花粉症。ちなみに、杉花粉アレルギーです。
確かに、運転手さんの言葉はある意味正解だったかも知れません。
実家近くには大きな杉の木もありましたが、子どもの頃はなんともなかったです。現在は伐採されていますが。
続きまして。
こちらは、結婚してからのお話になりますが、こんなこともありました。
エッセイレギュラー、旦那さんへ。春の大事な伝言です。
「帰宅時は必ず花粉を落としてから玄関を開けてね」
旦那さんの勤務先は春になりますと、杉花粉で辺り一面が黄色くなるのです。
……杉花粉アレルギーの皆様、ご想像をしてしまわれましたらたいへんに申し訳ございません。
豆ははこもこちらの入力時に、想像だけでかゆみを覚えておりますので、どうか、広いお心でお許し下さい。
「ん」
旦那さん、それ。
……了解、だよね?
帰宅時、チェーンを外します。
すると。
「……おかえ……クショ!」
あの、「ん」はなんだったの!
「すごい、漫画みたいや」
謎の感心をされましたが。
もちろん、玄関のドアは閉ざしました。
ご安心下さい。花粉が消えましたら、再びドアは開きました。チェーンはかけてはいませんでした。
色々なことが、ありました。
……そんなこんなで、現在は。
冬がきました。
いそいそと、春の風物の準備です。
「予防を兼ねて、杉花粉の薬をお願いします。杉です」
耳鼻科にて、お薬手帳をさっ、と提出する豆ははこ。
「はい。花粉症、例年はいつ頃に治まりますか」
「GWには終わります」
「分かりました」
自分に合う薬を、風物の気配を感じる前に準備して、飲みます。
実は、やや若い豆が結婚しましてから通っていました病院の先生に「試してみましょうか」と勧めて頂いた薬が症状に合ったのです。
これは本当に幸運でした。
現在は、「目のかゆみもありますね」と言って頂くこともあります。
ですが、「この程度、昔と比べたらもう、全く気になりません!」と伝えたいくらいに快適です(もちろん通院先の先生方には丁寧に大丈夫ですとお伝えしておりますよ)。
もちろん、洗濯物は早い時期から室内干しです。
大事な存在。箱のティッシュに、ゴミ袋。
大切です。欠かしたことはございません。
我が家でよく使われますフレーズ。
「残り一つだからティッシュの予備を買いに行くね(よ)」。
この単位は箱一つ、ではなく、ティッシュ数個入りパックが残り一つ、のことでございます。
ですが、今は箱ティッシュ、ゴミ袋の両手持ちはしてはおりません。
なんと、所定の場所に置いておけるようになりました!
外出時も、ポケットティッシュのみで済んでおります。
実に、ありがたいです。不織布マスクも昔に比べましたら上質になりましたよね。
今は、柔らかーいティッシュもあります。
空気清浄機も、室内で常時稼働しております。
そして、最後に。
東京住まいだった頃のタクシーの運転手さんからのお言葉、続き、を。
「ある日突然、花粉の許容範囲を超えるらしいよ。風邪かと思っていたら……」
まだ風物の気配を感じてはおられない皆様、こちらを心に留めて置いて下さい。
風邪ではなくて、もしかしたら……は、ございますよ。
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