第6話「本物のあなたで世に挑め」
何故かいつも死に囚われている
日の落ちた夜に
縛り付けられ
思うこと全てが煩わしく思えた
この乱心の如き日々を
繰り返し
やがて麻痺していった
そしてストレス欠乏症となり
何を見ても
何も感じず
動じることもなくなった
そして命の片隅に身を預け
絡む繋がりを投げ捨てていった
でも切っても切っても
しつこいくらいに人は私を使う
裂けそうで、砕けそうで
怖くて、怖くて、もう何も見たくなくて
でも私は、それを言葉にも態度にも出さないから
誰もが大丈夫なんでしょと、
圧をかける
本当は嫌だよ、苦しいよ、
だけど場に逆らはないように
どうしても奥手になってしまう
ほんとに、損な性格だ
やがて私は
諦めをつけるようになって
生きても死んでもどうでもいいと
身を乱暴に扱った
でも、それでも涙は出て
痛くて、負けそうで、頼れなくて
助けも呼べなくて
この虚栄心が
弱みだとわかってるのに
そう身振り手振りを簡単に翻せるほど
私は賢く育ってなくて
だから付きまとう、しがらみを振りほどこうと
やっきになるけど
それももう限界だ
ああ、ほんと私ってバカだ。
どうして痛むとわかって
話に乗ってしまうのだろう
愚痴や罵声
そんな軽い言葉にあいづちして
何も面白くないのに
バカを建ててる
ほんとに、私も、バカだ。
もう、生きる事すべてに弱腰だ
自分の意見をもって生きなきゃ
合わせるだけじゃ、だめなんだ
生きることに嘘をつけば
全てが虚しい
なら本音でぶつかって
嫌われたほうが
断然、清々しいはずだ
よし、がんばる。
生きてくる。
自分を味方につけて、戦ってくる。
じゃ、行くね。
本物の私でこの世に挑みに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます