第5話「死とは生に挑戦しろと言う暗示」

ブラックリバーの

揺蕩える安寧の中

ホワイトオーシャンが

ビーチにそよ風を運ぶ


この乖離一線の

地平線に

死と同格の混迷をきたすのは

死が紛れもなく

不幸であると認知してるからだ


如何に人を操ろうとも

死だけは不平等にやってくる

この乖離一線に

また夢を見ては

死に秘めれた人の性を探った


しかし輪転する

流動的な答えであり

誰しもが違う正義を信じていた


家族を守りたいもの

自分だけを守りたいもの

そんな価値観の相違が

答えをより混迷に導いている


この世の森羅万象を諦め

せめて死ぬ道理だけに焦点を合わせたが


死を目視することだけで怖かった

いづれ死に至る不治の病を

僕ら全ての人間は持ち


息を忘れてまたたいていく

本当に不幸だ

人は死を前に、成す術はない

実に要領を得ない


それでも生きている今日は

せめて生かされていると

認識すれば

死ぬべき日は今日ではないと

多少なりとも神に感謝した


だけど、死を産んだのも

神であり

その死に対する恐怖だけは不変で

息巻いても、登り詰めても

死を体感する日が来る


結果として僕らは

その流れにのって消えさり

あるかも分からない死の領域に放たれる

本当に、怖い


しかしそれでもいつか

死に秘めれた真の意味に気づければ

死の見方も変わるかもしれない


だから今死ぬ前に

死を見定めてから選ぶといい


きっと、人は孤独が怖いだけ

だからこの世界を離れるのも怖い

それほど人は依存しあって助け合っている


もしかしたら死とは

優しい神の嘘で

本当は、誰も死なないのかもしれない

だって僕らは、死後を知らない

それは死んでないことと同じだと思える


確かに会えないけど

でも死して新しい出会いが生まれるかもしれない

少し、偏屈な考えだけど


死ぬからこそ、助け合えたのだと思う

悲しみを乗り越える事

それも人に課せられた宿命だったのかもしれない


だから負けないで

死とは生きる事に挑戦しろという暗示なんだ

だから死んではいけない

生きて生きて死ぬまで


生き抜いて。

それが死ぬまでの冒険と挑戦なんだ。

がんばれ、がんばれよ。

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