詩集「不可世ノ最終号」

第4話「死してなおも心には残る」

人は誰しも

死に至る

その理は曲げれない

どうしようもないほど

死はやってくる

だがそれがなんだ

あなたは生きる事に専念すればいい

死ぬまで死ねないのだから

今は今しかないのだから

この刹那を抱いて果てるまで生きればいい

だがそれも難しい時

生きる事に懸念しているとき

死を意識しているとき

そういう時は

思いっきり、ダメになればいい

人はうまく生きようとするほど

困難を抱える

だから苦しい時はいっそのこと

投げ出してしまえばいい

そうした日が一日あったほうが

頑張れると、私は思う

だから肩の力を抜いて

ぼんやりと宙を見て

羽を休めるといい

生きる事は

死ぬ以上に

鮮烈できっと価値あるものだ

だから死んでいいなんて

思わず

この一度きりの命を

最期まで貫くといい

そして終わりの日には

人生最大の涙で

ありがとうを伝えるといい

あなたはもう死をしってなおも

生きる事に専念してきたんだ

それは素晴らしいことだ

だからこれからも

そう強く、生きていけ

そうすれば

死ししてなおも、誰かの心にあなたは生きるのだ

だから、そうあれるように

生きて生きて

生きていけ。