第2話「死は愛の深さに比例する」
最期の日は
雨になった
死に方を選べるなら
誰も悲しませない死で締めくくりたい
家族や友人
僕を思ってくれる
そうした人達
その人たちを泣かしたくはない
僕は助けてもらってばっかりで
せめて死ぬ時くらいは、カッコつけたい
でも、やっぱり優しいな
病室には毎日綺麗な花があって
妹も母も父も
そばで寝落ちしている
ああ、こんなにも愛されて
なのにその期待に応えれない
泣かせたくない
死にたくない
この病気が無ければ
僕はまだ愛しい人と過ごせた
本当に不甲斐ない
本当に示しがつかない
生きることの残酷さ
死ぬことの無力さ
全て、どうすることも出来ない、その現実
太刀打ちできないほど時間が病を早め
死を実感していく体が
僕以外も不安にさせる
ほんとに死ってなんなの
なんなんだよ
死がもたらすのは、悲しみじゃんか
それなのに死を運命づけたのは
ねぇ神様、なんで、なんでですか
幸せだけを、もっと生きれる仕組みを
どうして、取り入れなかったのですか
体が病むこと、差別があること、いじめがあること
そのすべてを与えたのはあなたですよ
なのに、あなたは、それが最適だと、人を世に放ったのですか
信じられません
死することの本意も見えてきません
ほんとに、なぜ、なぜ
もう、これ以上、人を無下にしないでください
「違うよ、ハルト。死が怖いのは、大切にされているってことなんだ、
だからハルト、お前は、人を良く愛し愛されている証拠なんだよ
泣くな、ハルト、お前は立派だ、多くの人を悲しませて死ねる、それはすごいことだ
な、はると、、、ありがとう。今までありがとう。ありがとな。」
おとうさん。。お父さ、、ん。
僕、生きたよ、生きてきたよ。
愛してくれてありがとうね。
また会えるといいな。
いいな。、、いい、、な。。。
「ああ会える、会えるさ、。。はる?と。。。はると?はるとぉぉぉぉぉ。。。」
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