第14話 ※この章の説明(2)
さて、ではその自分を産んで捨てて行った親鳥に「帰るにしかず(戻って来てくれ)」と泣いていたような、いまだ元服したばかりの為介(13才くらい)の当時を思っては、その親鳥である則子は改めて自分ばかりを責め、三十数年後の再会において為介(の親不孝)を責めることはいっさいありません。ではその折りの親子の対面のさまを、講釈師が乾坤一擲、名調子で語ってまいりますので、ぜひご堪能くださればと思います…。
(※お断り)この折りの舞台とさせていただいた九州大野城市の平野神社は、実はこの話と年代がまったく合いません。則子の時代より200年後に建立されたものです。いたって不都合なのですが場所と云い、名水が地下から湧き出ていることと云い、話にうってつけでしたので史実・年代を無視して私が勝手に使わせていただいたのです。いくら創作講談とは云え、もし余りにもまずければ、のちほど当講談の中で講談師にお断りを述べさせようかとも考えています(=原稿を修正しようかとも考えています)。ひとつお含みおきくださいませ。
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