第13話 石
河川敷で適当な石を見つけて腰をおろした。
なんとなしに小石を拾いあげ川に向かって放り投げる。何がおもしろいというわけでもないけれど、拾っては投げ、拾っては投げ、緩慢に同じ動作を繰り返す。
ん?!
なにやら感触の違う石が手に触れた。
もちもちする。見た目は確かに石なのだけれど、もちもちする。
ふうむ。
もちもち、もちもち、こねくり回す。
確かに石なんだけど……。
もちもち、もちもち、こねくり回す。
飽きた。
放り投げると川面にぷかぷか、ぷかぷか浮かんで漂い、ゆっくり、ゆっくり川下に流される。
夕陽が川面に溶け込むように沈みゆく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます