第13話 石

河川敷で適当な石を見つけて腰をおろした。

なんとなしに小石を拾いあげ川に向かって放り投げる。何がおもしろいというわけでもないけれど、拾っては投げ、拾っては投げ、緩慢に同じ動作を繰り返す。


ん?!


なにやら感触の違う石が手に触れた。

もちもちする。見た目は確かに石なのだけれど、もちもちする。


ふうむ。


もちもち、もちもち、こねくり回す。

確かに石なんだけど……。

もちもち、もちもち、こねくり回す。


飽きた。


放り投げると川面にぷかぷか、ぷかぷか浮かんで漂い、ゆっくり、ゆっくり川下に流される。


夕陽が川面に溶け込むように沈みゆく。


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