第11話 どこでもドア
スポンサーの発注どおり、博士はどこでもドアを完成させた。夢の発明品である。
が、公表を思いとどまった。こんなものが世に出ては交通機関が廃れてしまう。
博士は乗り鉄なのである。
だから博士は今でもどこでもドアの発明を続けている。……ふりをして自分の好きな研究をしているのである。
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