第6話 2階層攻略

『キッついな。』

『まだ半分も削れてない。』

そう。このドラグーンの本当の恐ろしさ。それは、皮膚が硬すぎて、物理攻撃がほぼ通らない。その上、魔法攻撃でも、ダメージはほぼ入らない。

『まじか。このダンジョン、ハイレベルすぎだろ。』

ドラグーンとの戦闘に苦戦していると……

『かなり苦しんでるようだな。』

『お前は誰だ?』

『俺の名前は、伝奏(てんそう)奏多。まぁ、魔法を得意とする者だ。』

『助かった。手伝ってくれないか?』

『無理だね。それに、俺はあんたらを殺しにきた。』

『マジかよ。無理ゲーすぎだろ。』

『これ以上戦えない。死ぬしかないのかな。』

葵は今にも泣き出しそうな感じだ。

『絶望とはこういうことだ。大人しく死ね』

『俺たちになんの恨みがある?』

『恨みなどない。ただ、気に食わないってだけだ。』

まじか。そういう敵も出てくるのか。

『もしかしたら、両方倒せるかもな。』

『ほんと?蒼弥くん。』

『上手くいくか分からないけど、やってみるか。』

『潔く2人とも死ぬがいい。必殺、ヘブンストライク。』

光と炎を纏った弾丸が蒼弥へ向かう。

『蒼弥くん!!』

その弾丸は、蒼弥へ直撃。とてつもない衝撃音が響いた。

『効いて…いないだと……』

『やっぱ、思った通りだな。良かったよ。』

『あれは、ドグマシェイド!』

ドグマシェイドとは、古代に死んだとされる伝説の技であり、選ばれたものにしか使えない。

『お前が何故それを!』

『俺さ、1回レベル99になってるんだよ。その時に、技を継承した。それがこの技だったってわけだ。』

『俺の能力はリセット。発動する直前のステータス値を引き継いでレベルのみリセットされる。ただ、この能力には追加効果がある。それは、継承した技や、リセット前のスキルやアビリティなど全てを引き継ぐことができる。』

『なんだと………』

『ここからは、本気でいく。ダンジョンごと吹っ飛ばす。覚悟しろ。』

反撃の狼煙を上げろ。逆転劇はここからだ。

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レベル『リセット』で世界最強~常識を破壊する化け物と化す~ @Homurakei

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