すったもんだの課外活動・中編

 とりあえず、会場に着いた。

 結構な人が集まってるな。

 コスプレイヤーの周りに人が集り、グループができている。


 写真を撮っている人も結構いるなぁ、とおもっていたら、丁度良く部長からメールが届く。


『会場についたかい?会場の端に休憩用のテントがある。そこにいる』


 指定された場所に行くと部長が優雅にスポーツドリンクを飲んでいた。


「やぁ」

「うっす」

「こんにちは」

「きたのだ」

「Hi.I'm glad to see you.」


 ミヤ、突然どうした。


「I really proved that I can speak English.(本当に英語が話せると証明したのよ)」


 いや、そこを疑ってないし。

 まぁ、たまに胡散臭いとは思っていたけれども。


「トコロデ、ふくブチョーがいないデス」


 切り替え早いな。


「あぁ、彼は体調が悪いらしい。今日の所は休みだ」

「それは残念ですね」


 成程、そうやって蹴れば……


「ダメ (なのだ!)(デス!)」


 良樹以外にも心を読むヤツが!!


「君は分かりやすいな」


 くそっ。


「で、今日の活動目的を聞いてもいいっすか?」

「おっほん。今日は、私が作った衣装を着てくれてる人が何人かいるのだ。なので、一緒に見ようとミヤを誘ったのだ。そしたら」

「セッカクなので、ミンナデみようとサソッタのデス」


 やっぱりミヤが巻き込んだのか。


「もちろん、(衣装の)解説は任せるのだ!」

「タノシミデス」

「では、行こうか」


 俺たちは、先輩の衣装を着ている人の所へ移動した。


 一人目は、魔女っ子の衣装だった。


 いつぞやみたぞ?確か。


「ミラクルスターのライトのコスチュームチェンジ後デスね?」


 さすがミヤ。

 黄色のフレアドレスのワンピースで腰のリボン、キラキラのビーズや星の形がちりばめられているやつだ。

 以前部室で作ってたやつだな。

 しかも、黄色いステッキの先端に星が付いていてやけにキラキラしたものまで持っている。


「空よ 海よ 鳥たちよ 光と共にいざゆかん ミラクルスター ライト!」


 ポーズを決める度、周りのカメラマンのフラッシュが光る。

 フラッシュがスカートのビーズがキラキラと反射している。


「effectがきこえマス~」


 うっとりとミヤが呟き、橘先輩は満足気に頷いている。


「よし。次に行くのだ。」


 え、解説は?

 別にしてほしい訳じゃないけど、するって言ってなかったか?


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